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「光平」






夏さんの体ががくん、と傾いたかと思うと、すぐに何事もなかったかのように体勢を立て直す。

一度入れ替わった瞬間を見たからか、すぐに目の前の彼が夏さんではなく、光平さんなんだなってわかった。






「夏から話し聞いてると思うけど、はじめまして。光平です」






彼はそう、爽やかに笑って見せた。






夏さんの次に会ったのは、「光平」。

はるさんが、こうって呼ぶので以下略。

年齢は確か31、32くらい。

皆のお母さん的な存在らしい。

中での様子がまさにそうらしく、夏さんは心配性でよく「大丈夫か?ちゃんとやってるか?」とか聞いてくるけど、こうさんは影からこっそり見守るタイプ。

ほんとにお父さん。笑

あとは、女子にはとても優しいけど、人をからかって遊ぶのが好き。

よく「中」では、はるさんと二人で夏さんのことをからかって遊んでるとかなんとか。






「あ、はじめまして、安藤です」

「よろしくねー」

「よろしくお願いします、…光平さん?」

「こうでいいよ、皆そう呼んでるし」






そう言って、こうさんはまた笑った。

こうさんは物腰が柔らかくて、気さくで、その上紳士的。

典型的な「王子様」。

しかも歌が上手いのです、英語の歌詞とか発音いいし。

もうなんなんですか、完璧ですか。






「ゴリラとどんな話ししてたの?」

「え、ゴリラ?」

「夏のこと。あいつだってゴリラみたいじゃない?笑」

「…あー、だから夏さん、ゴリラって言ってたのか…」






こうさんの話しによると、「中」では夏さん身長が190近くあるみたいで。

身体つきはひょろっとしてるけど、体力面や、大雑把な性格からいつの間にかあだ名が「ゴリラ」。

ほぼほぼ全員に定着してるみたいです。

夏さんドンマイ。

夏さん同様、こうさんもアウトドア派らしく、冬になったらスノボーしに行くのだとか。






「冬のスポーツが好きで、冬になるとスノボーしに行くんだよね。安藤はスノボーしたことない?」

「スキーならあるけど、スキー合宿で派手に転んだからあまり好きじゃない」

「笑 教えてあげるよ?」

「まじかこうさんハイスペック…!」

「じゃあ、夏にはあのゴリラに釣りとか連れて行ってもらうとして、冬は俺がスノボー教えてあげるから、一緒に滑りに行こうね」






はるが許可してくれたらだけど、て。

そう言いながら苦笑するこうさん。

それから、こうさんは皆の好きなものとか、得意なことを教えてくれた。






「光里はお化粧とか、服とか好きだから、一緒に買い物したりすると楽しいかもね。竜太郎は紅茶を淹れるのが一番上手いから、今度頼んでみて」

「紅茶淹れれるなんて、竜太郎さんすごいなあ」

「竜太郎にはまだ会ったことない?」

「うん、今は夏さんと、こうさんだけ」

「そっかー。じゃあ、他の皆にも会わないとね。今なら竜太郎起きてるし、交代するね」

「え!?ちょ、待って心の準備がっ、」






がくん。


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