第47話「最後の手紙」
#第47話「最後の手紙」
俺は大学を卒業し、念願だった高校教師として働き始めた。教師としての仕事は忙しかったが、それなりに充実していた。いや、正直に言おう忙しすぎた。教師の仕事は大変だ。
でも何より霧島先生と過ごした日々が俺の支えになっていた。
だからこそ、俺は覚悟を決めて、プロポーズをした。
「結婚してください」
霧島先生は驚いたような、でもどこか嬉しそうな表情で微笑んだ。
「ありがとう。でも……少しだけ返事は待ってもらえる?」
その言葉に一抹の不安を感じたものの、俺はうなずいた。表情からは、きっと大丈夫だと思えた。
しかし、それから数日後――彼女から手紙が届いた。
封筒の中には丁寧な筆跡で書かれた数枚の便箋が入っていた。
『黒崎くんへ。
プロポーズ、とても嬉しかった。こんなにも真っ直ぐに想ってもらえて、私は幸せ者です。
でも、ごめんなさい。私はあなたと結婚はできません。
あなたはもう大人になった。もう一人でも立派に生きていけるでしょう。これから、あなたにふさわしい新しい相手を見つけてほしい。
私は今回のタイムリープが一番幸せでした。あなたがそばにいてくれたからです。
でも……最初に言ったように私はあなたを利用したの。私のタイムリープを終わらせるためにあなたに出会った。
そのきっかけがどうしても私の心を縛っています。
本当は私はあなたと一緒に幸せになりたい。でもそれ以上に私の心が許さない。
幸せな気持ち以上に……自分を許せない気持ちが強くなり私はその気持ちに耐えれそうにありません。
最初から最後まで自分勝手でごめん。
でもあなたなら、きっと私がいなくても幸せになることができる。そう信じています。
本当にごめんなさい。そしてありがとう。
あなたと過ごした時間は、間違いなく私の人生で最も美しいものでした。
きっと私のタイムリープは今回で終わるでしょう。そんな私にあなたの人生が縛られて欲しくありません。
私は良い教師ではなかったかもしれない。でも、あなたはきっと良い教師になれる。
心から、そう願っています。
あなたがこの手紙を見ている頃、私はすでに日本にいません。
できれば……探さないでください。あなたが私に縛られることが何よりも私自身が許せないので。
霧島より』
俺は何度も何度もその手紙を読み返した。
嘘だと思いたかった。
でも――現実だった。
彼女は、もう日本にはいない。
今すぐにでも追いたいが彼女はそれを望んでいない。
俺はその場に崩れ落ち、涙を止めることができなかった。
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彼は五回目のタイムリープで初めて他のタイムリープしている人と出会った。
そして他のタイムリーパーと人生を交え幸せな日々を送ることができた。ただしそこで問題がある。
1人でもタイムリープしている人がいたら少なからず違和感が大きくなるものだ。それが2人となると更に違和感が大きくなっていく。
例えばいじめのような難題があっさり解決したり、弱弱しい人間が急に強くなったり、もてそうにない人間が急にもてはじめて彼女ができたり
そして10歳も歳の離れた女教師と男子生徒の関係があったり……。
こういったことは普通ではありえない。
だから急におかしなことが連続したらタイムリープしている人を疑った方がいい。
すでに高校を卒業した人ならば過去を振り返って欲しい。おそらくそういった状況があなたの近くにもあっただろう。
当然、タイムリープできるのは彼・黒崎、彼女・霧島だけではない。毎年、相当数のタイムリープがある。
今一度、思い起こして欲しい。急に変わったことはなかったか?そしてその付近で何かおかしな出来事が起きていなかったか?
そういったちょっとした違和感が正解へのヒントになるかもしれない。
もしかしたら、、、今、教室のあなたの隣の席で座っている人もタイムリープしてきた人かもしれない。注意することをおすすめする。
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