第41話「もう一人のタイムリーパー」
#第41話「もう一人のタイムリーパー」
どうするか――これはもう正直に話すしかないと俺は判断した。
本当に同じくタイムリープしている人間なら、仲間として動いてくれる可能性は高い。同じ悩みを持つもの同士がいるならばこれほど心強いものはない。
ただしまだ心を許すのは早い。俺はこれまでのタイムリープで学んだんだ。常に冷静であれと。簡単に心を許してはいけない。人間は嘘をつく。そして俺は自分自身が感情に流されやすいことを知っている。判断するには情報が必要だ。本当に先生がタイムリープしている人間なのか確かめる必要がある。
そこで、まずは相手の状況を確認することにした。
「先生はどうやってタイムリープをすることになったんだ?」
霧島先生は静かに語った。
「私は死んだの。私の場合、最初死んだのは40歳の時よ。不慮の交通事故に巻き込まれてね。そのあと神様みたいな存在に会ったわ。人生をやり直す機会を与える、何がいい?といくつか言われて、タイムリープを選んだの。それ以外は転生とか転移だっけ?その当時は聞いたこともない話だったからタイムリープ一択だったわ」
「私は旅行とかおいしいもの食べるとかいろいろとやりたいこともあったからね。タイムリープできればそれをできると思ったの」
「先生も……何度もタイムリープを繰り返してるのか?」
「ええ、私はこれで100回以上、もう数えてもいないわ。死んだらまたやり直しっていう仕組みなのよ。やりたいことはやり尽くしたけど……死んでも高校生の時に戻って終わらないから、今はかなりメンタル的にしんどいかな。もう早く終わって欲しいと思っているわよ」
どうやら嘘はない。霧島先生も確かにタイムリープしている人間で間違いなさそうだ。しかも100回以上だと?大先輩じゃないか。いろいろと教わることも多そうだ。
俺も黙っているのはフェアじゃないと思い、自分の状況を話した。50代で絶望の中で交通事故で死に、神に出会い、高校時代に戻ってやり直していることを。
「そう、あなたも同じような状況ね。それで今回は5回目のタイムリープってことね」
「ああ、細かい差はあるけどだいたいパターンとしては同じだな。最初に不慮の事故にあって死んでしまった。その後神様に会ってやり直しの機会をもらったと……」
「間違いないわね。おそらくだけど同じ神様だと思うわ。パターンがほぼ同じね」
そして最後に一つだけ確認した。
「で、なぜ俺にタイムリープのことを話した?」
「俺に話して先生に何の得がある?」
霧島の目が細く笑った。「同じ立場の仲間がいた方が楽しいじゃない。ずっとタイムリープのことを隠しているって疲れるのよね。それに……」
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