第38話「佐藤、またお前か!」
#第38話「佐藤、またお前か!」
仲間が攫われた原因は、またしても佐藤だった。あいつが「助けて欲しい」と言っておれの仲間を連れ出し、ヤクザに引き渡したらしい。
(また佐藤か……さすがにここまで同じ人間が出てくるとかおかしいだろう)
おそらくは何らかの強制力が働いているのだろう。もし次もタイムリープするなら、佐藤への対策は必要だと痛感した。
ともかく、仲間を助けに行くしかなかった。相手はヤクザだが仕方がない。仲間を見捨てたら組織として終わりだ。
指定された場所に向かいと何人かのヤクザがいた。そして縛られている仲間たちと佐藤が。ほんと佐藤は腹が立つが今、それを言っても仕方がない。
ヤクザだろうと関係ない。とにかく仲間を救うのが先決だ。
「仲間を返してもらおうか!」
「お兄さん、今の立場分かっているの?こいつら刺しちゃうよ」とナイフを縛った仲間に突き付ける
でもそれで怯んだら負けだ。
俺は構わなかった。
「返してもらえないのだったら喧嘩しかないぞ」
「なんだ、お前!本当に死にたいのか!」
ヤクザは一瞬怯んだようだが、再びすごんできた。おれは一歩も引かない。
「交渉、決裂だな」と言ってやくざを殴りつけた。そうして集団での殴り合いとなった。
その後は乱闘の末、ヤクザを撃退した。そして仲間を救い出した。俺たちは本当に強い。ヤクザ相手でも勝てる。力を付けた自信が確かな形になった。
「やっぱりリーダは凄い!」
「黒崎、やくざ相手にも一歩も引かないな。凄いぜ!」
仲間の中でも俺を賞賛する声が続出した。
こう賞賛されると悪い気分ではない。俺はこの組織を守っていこう。俺は再度、誓った。
だが、有頂天になっていたのかもしれない。ヤクザのやり方は汚い。勝つためなら手段を選ばない。
ある日、気の弱そうなおじさんが俺に泣きついてきた。「ヤクザに狙われているんです、助けてください……」
俺は迷ったが、助ける理由はなかった。
「何でおれが?無理です。警察に行ってください」
「そんなこと言わずに」とそのおじさんは土下座してきた。困ったものだ。大人が高校生に土下座するなんて外面が悪い。
そう思ってそのおじさんを立たせようと近付いた。その瞬間だった。俺はそのおじさんに腹を刺されていた。
「すまない……借金が……娘を助けるためにはこれしかなかったんだ……」
腹部から急に痛みが走った。痛い。そして急に寒気と眠気が襲ってきた。これはやばい。そう思っているうちに俺は倒れ込んだ。
「てめぇ、何すんだ」
「黒崎、大丈夫か!」
そんな叫び声を聞きながら、俺の意識は遠く沈んでいった……。
ああ、俺は甘い。また失敗したようだ。
……しばらくして目を開けると見慣れた天井があった。いつもの畳の匂い。いつもの布団の感触。
また戻ってきた。高校1年だ。
今回のタイムリープは悪くなかったと思う。組織を作ることができた。万全とは言えないまでもいろいろと人生を楽しめた。
最終的に殺されてしまったので再びタイムリープしたわけだが悪くない生き方だったと思う。
でも次はどうすべきか?
特に目的意識がないままに俺はまた始まりを迎えた。
第四章 完結 次章へ
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こうして彼の4回目のタイムリープが終わった。
でも、ここでちょっと考えて欲しい。
ふだん目立たなかったの急に組織を作り出した人間があなたの高校にもいたのではないだろうか?
普通に考えてあり得ない話だ。弱い人間がいきなり強くなって組織を作るなんてことはない。
だからそんな急に組織を作るような人間が近く出てきたならばタイムリープを真っ先に疑った方がいい。
すでに高校を卒業した人ならば過去を振り返って欲しい。おそらくそういった人があなたの近くにもいただろう。
当然、タイムリープできるのは彼・黒崎だけではない。毎年、相当数のタイムリープがある。そうして未来から過去に戻った誰かの可能性がある。
今一度、思い起こして欲しい。急に組織を作った人間はいなかったか?組織が急拡大した事例はなかったか?そしてその付近で何かおかしな出来事がおきていなかったか?
そういったちょっとした違和感が正解へのヒントになるかもしれない。
もしかしたら、、、今、教室のあなたの隣の席で座っている人もタイムリープしてきた人かもしれない。注意することをおすすめする。
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