Prologue
リトside
俺の名前はリト=エターナル。
この世界の最強と言われている。けど、、。
「いや俺は最強じゃないって!!」
俺は魔物もろくに討伐できない最弱なのに
何故かみんな、俺のことを最強と呼ぶ。
本当にどうしてだろうか。
そんな俺は今年で十六歳になる。
なので、魔法学校に受験することになっている。
魔物を倒せない俺なんか、絶対成績最下位だって。
いや、そもそも受からないかもな。
はあ、、、、。なんでこうなったんだろ、、。
話は数年前に遡る。
この世界では五歳になる時に使い魔を
召喚させるという行事がある。
その時での出来事だった。
俺は生まれつき魔力が低かった。
だが、俺の家族は魔力が少なくても
俺に普通に接してくれていた。
本当なら、捨てられてもおかしくないのにな。
まあ、そして俺は使い魔を召喚した。
その時だった。
自分の中にある魔力が膨れ上がった気がした。
世間的にいうならば
魔力増幅が起こったのである。
それも、二倍や三倍ではなく、十倍くらい。
そして辺りを眩しい光が覆い
光が収まって目の前を見た瞬間。
「はああああ!?」
「すごーいっ!」
なんと、世界最強とも言われている。
暗黒竜と明白竜を召喚してしまったのである。
もちろん俺が暗黒竜と明白竜を召喚したことは
一瞬で世界中に広がってしまった。
いやいや、暗黒竜と明白竜が最強なだけで
俺は全然最強じゃないから!!
といっても信じてもらえなかった。
まあ当たり前か。
今までの魔物は暗黒竜と明白竜が殺してくれていたが
魔法学校に入学するとなるとそうもいかない。
使い魔は基本召喚禁止だから。
あ、でもこれで俺が魔物に負けまくれば
世界最強というレッテルは無くなるかもな。
そんな淡い期待を胸に抱きながら
入学試験へと俺は向かった。