第一章:影の中の光
登場人物
アドフィー:
職業: 世界をまたに翔ける女傭兵
特徴: アドフィーは、その勇敢さと戦闘スキルで知られています。彼女はどんな困難な任務も果たすことができる強さを持っており、多くの人々から尊敬されています。しかし、彼女には柔らかな一面もあり、信頼できる仲間や無実の人々を守るためなら、自らの命も惜しまないという情熱を秘めています。
くるくる:
職業: アドフィーに付き従う従者
特徴: くるくるは小柄ながらも、アドフィーの冒険において重要な役割を果たしています。彼は忠実で、アドフィーのサポートを惜しまず、時には彼女の心の支えとなることもあります。くるくるは、アドフィーと共に多くの困難を乗り越えてきた経験を持ち、その経験は彼の賢さと勇気の源となっています。
あらすじ:
デポロジュ歴440年、バイソンという男が海を渡った地で古代竜族の一人チーズの生き血を飲んだ。彼は暗黒神ロチーズを崇拝するチーズ教団を作り、447年にはそれまでユグドラル大陸を治めていたグラン共和国を滅ぼし、翌年にはチーズ帝国が成立する。それからは虐殺や子供の生贄など暴虐の限りが尽くされた。
535年にチーズ帝国の皇族である聖騎士ローランが反乱を起こしたものの、失敗し追放される。611年にも各地で自由解放軍が結成されたがそれも敗退を重ね、632年には砦に僅かな生き残りが追い詰められる状況となっていった。そこへ一族の血がもたらした混乱を憂慮した竜族の王が11人の同胞と共に訪れ、生き血と力を封じ込めた武器を授ける。これにより十二聖戦士が誕生し、648年にはチーズ帝国が倒され七公国と周辺五王国が建国された。
それから数十年は平和な時代が続いたものの次第に人々は驕り高ぶっていき、チーズ帝国・チーズ教団の末裔は激しい迫害に晒されることとなる。
デポロジュ歴660年、グランベル七公国の一つ、ヴェルディア公国。ここはかつてチーズ帝国の暗黒が支配していた地であり、今もその影響は色濃く残っていた。しかし、人々の心には希望の光が灯り始めていた。その光の一つが、女傭兵アドフィーだった。
アドフィーは、世界をまたに翔ける女傭兵として名を馳せていた。彼女の背後には、いつも忠実な従者くるくるがついてきた。くるくるは小さな体ながらも、アドフィーの冒険に欠かせない存在だった。
「アドフィー、今日の仕事はどうだった?」くるくるが尋ねる。
「今日はいつもと変わらない。ただ、チーズ教団の動きが活発化している気がする。」アドフィーは深刻な面持ちで答えた。
チーズ教団の末裔たちは、長い間迫害されてきた。しかし、彼らは決して諦めることなく、暗黒神ロチーズの復活を目論んでいた。そして、その動きは次第に具体的な形を取り始めていた。
アドフィーとくるくるは、チーズ教団の動きを探るため、ヴェルディア公国の暗部へと足を踏み入れることにした。そこは、かつてチーズ帝国が栄えた地であり、今もその遺跡が残る場所だった。
「くるくる、気をつけて。ここは危険がいっぱいだ。」アドフィーが警告する。
「大丈夫だよ、アドフィー。僕はいつも君のそばにいるから。」くるくるは勇敢に答えた。
二人は遺跡の奥深くへと進んでいった。そこには、古代竜族の力が封じ込められた武器が隠されているという噂があった。もし、それをチーズ教団が手に入れたら、再び暗黒の時代が訪れるかもしれない。
アドフィーとくるくるの冒険は、これからが本番だった。