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遥人くんと陽斗くん①

恋人の遥人(はると)くんを亡くした

大学生の小林桜。

ある日、遥人くんに瓜二つな男性を見付け…!?

恋人の遥人くんが亡くなった。

小さい頃から一緒で、ずっと大好きだった。

彼は生まれつき身体が弱くて、病院にいることが多かった。


「………」


彼がいなくなってから、

学校に行っていない。

いつか来るとわかっていたのに、

本当に来るとショックで…

部屋に閉じこもって、食べ物もろくに食べていない。

ここしばらく何をしていたのかよく覚えていない。


「…外に、出ようかな」


久しぶりに外にでることにした。



駅前。

帰宅ラッシュのこの時間は人が沢山いる。

自分だけが不幸じゃない。

分かりきっているのに、

楽しそうにお喋りをしているカップルを見ると無償に悲しくなった。

つい最近までは私もあんな感じだったんだね…


「…わっ!」

「あ、すみません!!」


ふらふらと歩いていたら、人とぶつかってしまった。


「あの、大丈夫ですか?」

「はい。だいじょう…!!?」


ぶつかった人を見て、私は時間が止まったかのような感覚だった。


「…はると……くん…?」


遥人くんが生き返ったんじゃないかってぐらい、そっくり。


「え、どうして俺の名前を!?」

「……っ!!」


名前も同じ…。

ぽろぽろと涙が止まらない。

突然泣き出した私に戸惑いながら、

彼は落ち着くまで側にいてくれた。


「好きな所座って。」

「うん…」


落ち着いて話が出来る場所…

ということで、駅の近くの彼の家に行く事にした。

お互い軽く自己紹介をした。

彼の名前は篠原陽斗。

流石に苗字と名前の漢字はちがった。

現在私と同じ大学3回生。

まさかの学校も同じだった。

学校の先生になるため、教育学部に通っているらしい。


「お茶入れて来るから待ってろ。」


そして数分後、戻って来た彼に私は全てを話した。


「それは…辛かったな。」

「だから貴方を見た時、思わず彼が生き返ったんじゃないかって思ったよ。」

「そう思うのも仕方ない。」


でも実際似ているのは顔だけで、

他は寧ろ正反対だった。

今日会ったばっかりなのに、

私と陽斗くんはすぐ仲良くなった。


「送って行こうか?」

「でも、外寒いし、風邪引いちゃ…あっ」

「俺は大丈夫だ。」


優しい笑顔も、同じ…。


それから私はご飯を食べる様になったし、

学校にも行くようになった。

陽斗くんとは頻繁に連絡を取り合い、

時々会うようになった。

突然の回復に家族、友人は驚いていた。


「ごめんね!遅くなっちゃった…」

「そんなに待ってないから大丈夫だ。」


彼とは色んな所に遊びに行った。

一緒にいると楽しくて、安心出来る。

いつの間にか彼が私の中で大きな存在になっていた。


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