楽しめる間違い探し
暇だから。
時間を潰すため。
間違い探しをしている。
間違い探しの本をひらいて、あっちこっちに視線を向ける。
正しい絵と、間違った絵を見比べて、どこに違和感を感じるのは、ぴんとアンテナをはって見つめなければならない。
けれど、間違い探しで間違いを見つけるのは大変だ。
なにせ、間違い探しをするという前提で、間違い探しが作られているのだから。
間違いが見つからないように、間違いが隠されている。
間違い探しは、だから間違いを見つけにくい。
間違いがないと思った所にあったりするし、間違いを探していないところにもあったりする。
人の意識の裏をかくのがとても上手だから、間違い探しをするとみんな「あっ」って顔になる。
でもそれだけ間違探しはやりがいがあるから、全部探し終わるとちょっとすっきり。
達成感が湧いてくる。
間違い探しで間違いを探して疲れるのは、間違いと向き合って、間違いに振り回されているのに不思議と嫌じゃない。
楽しめる間違いってなんだか、すごいよね。