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魔王でない魔王は力を求める  作者: 斗樹 稼多利
8/22

魔王でない魔王、連れを得る


 魔王を討伐した勇者とその仲間達。

 そのうちの一人、格闘家のソウコクを喰い終わった。

 どれだけの力か試させてもらってから喰ったが、喰い応えはなかなかのものだが、戦ってみた力は思ったほどでもなかったな。

 憂さ晴らしに周囲の雑魚共にも触手を向かわせ、喰らっていく。

 いくら雑魚でも、これだけ喰えば少しは力の糧に……うん?


「こいつは……」


 喰った奴から流れ込んでくる知識や記憶の中に、面白いのがいた。

 そいつはソウコクの息子のソウカイ。

 双子の兄に全てを搾り取られたとか言われて、搾りカスと呼ばれている不出来な弱っちいガキだ。

 こいつは昼間に俺が木偶の坊をぶっ飛ばすのを見て以降、俺の力に魅入られている。


「くははははっ。さっきの戦いも、親父より俺へ目が釘付けじゃねぇか」


 だが俺が気になったのはそこでなく、こいつの力への強い欲求と渇望だ。

 弱いからこそ、誰よりも強く力を欲して、力を得るためにはどんな犠牲も厭わないと考えていた。

 ここまで力へ強く拘る奴は、これまでに喰った奴の中ではダントツに高い。

 おまけに俺をも超える力を欲しているから、なお気に入った。


「おもしれぇ」


 道場内にいた最後の一人を喰い終えて触手を消したら、そいつがいた場所へ向かう。

 血に染まった道着に名前があるから、すぐに見つかったぜ。

 とっくに喰っちまったから肉体は無いが、その場には大量の血痕が残っている。

 これだけの血液が有れば十分だ。

 それに、こいつが抜けるくらいどうってことない。


「ほらよ、特別サービスだ」



 魔王技 ――色欲の生命再生――



 こいつは死者を蘇らせる魔王技だ。

 ただし自分が喰った生き物限定で、そいつ自身の肉体の一部が血液でもいいから必要になる。

 元々は瀕死の部下を一旦喰って、無傷の状態で復活させるための技だが、それを使って再生させたソウカイは全裸の状態で横たわっていて、すぐに目を覚ました。


「うん?」

「よう、おはようさん」

「ん、うえぇぇぇっ!? あれ、僕死んだはずじゃ、ていうかなんで裸なんですかっ!?」


 驚いた様子で体に触れ、股間を隠す様子は滑稽で笑えるぜ。


「そういう仕様なんだから仕方ねぇだろ。ほれ、その辺の道着で粗末なそれを隠せ」

「粗末は余計です!」


 粗末は粗末だろ。

 色欲の力で形状を好きに変化させられる俺でも、さすがにそれは無いぜ。

 そうこうしている間に、ソウカイは血まみれのままの道着を着込んでこっちを向く。


「それで、僕はどうなったんですか?」

「喰われて死んで、面白そうな奴だから復活させた」

「端的過ぎて意味不明ですよ!」


 んだよ、めんどくせぇな。

 しょうがねぇから一から十まで説明してやったら、ポカンだよ。


「あの触手っていうのに食べられて、記憶を読み取ったら面白そうな奴だから復活させたって。あなた、何者なんですか!?」

「んなことはどうでもいいんだよ。それよりも、力が欲しいのか?」


 おっ、蘇らせた理由を問いかけたら、表情が変わりやがった。


「お前の記憶にあったぜ。何を犠牲にしようとも、人の道を踏み外そうとも、力が欲しいってな。本当にその覚悟はあるか?」


 問いかけにソウテンは真剣な表情で力強く頷いた。


「あります。寿命の半分でも五感でも犠牲にしますし、あなたのように人ならざる存在になろうとも、僕は力が欲しいです」

「ほう? 俺が人ならざる存在だと?」

「気づかないはずがありません。何の種族であろうと、この敷地内から誰も出られないようにしたり、外に気づかせないようにしたり、あの触手っていうのを背中から出したり、それで食べた相手の記憶を読み取ったり、食べた相手を生き返らせたりできる人が、普通の人であるはずがありません」


 そりゃそうか。

 外見は人間のままにしているが、ここまでやってりゃ気づくか。


「ですが、僕はあなたが何者であろうと気にしません。そんなこと、力を得ることの前では些細な問題ですから」


 ほう?


「分からない輩には、力で分からせればいいんです。実際僕は、あなたの力を目の当たりにすることで、あなたがどんな存在なのかなんて気にしなくなりましたから」


 俺の力を目の当たりにして、いかんともしがたい差を分からされて、屈服したって訳か。

 ふん、分かってるじゃねぇか。


「そうだな。文句を言う奴は、誰であろうと力で屈服させりゃいい。何者かなんてのは、お前の言う通り些細な問題だ」

「はい。ですから僕も、人ならざる存在になってそれを否定されようとも、力で屈服させて分からせます」


 なかなか良い心掛けじゃねぇか。

 だが肝心なのは、力が欲しいって覚悟が本物かどうかだ。

 うし、一つ試してみるか。


「俺がお前に力をやるって言ったら、どうする?」

「欲しいです」


 即決か。いいな、その躊躇が無い力への欲求と渇望は。


「いいのか? 自力で鍛えたんじゃなくて、他人から与えられた力だぞ」

「どんな手段や形で得ようが、力は力です。そのためなら代償や犠牲を厭わず、正道だろうが邪道だろうがなんて関係ありません」

「力を得た後はどうするんだ?」

「もっと力を求め続けるだけです。力に上限は無いんですから」


 いいな、分かってるじゃねぇか。

 そうだ、力に限界はねぇ。

 限界なんてのは所詮、力への渇望が弱い連中が勝手に作る幻想だ。

 どこまでも力を求め続けないから、諦めて限界なんてのを勝手に作る。

 力であろうとなんであろうと、求め続けない奴は絶対にそれを手に入れられない。

 求め続けても手に入れられないのなら、もっと強く求めろ、ソウカイのように手段なんか選ばずに手に入れようとしろ。

 正道も邪道も関係ねぇ、文句を言う奴は力で屈服させる、文句を通したけりゃ力で屈服させてみろ。

 弱肉強食の言葉がある通り、力こそこの世の根源で全てだ。


「いいだろう。だったら耐えてみろ」



 魔王技 ――憤怒の衝撃――



「へ? ぎゃあぁぁっ!」


 徐にソウカイの頭を掴み、ちょっとだけ力を流す。

 するとソウカイは頭や体を押さえながら悶絶しだした。


「何を、あぁぁぁぁっ!」

「さっきの発言が本気なら、その激痛が収まるまで耐えてみろ。安心しな、外に声は響かないから邪魔は入らねぇぞ」



 魔王技 ――傲慢の支配領域――



 ここへ立ち入った時に展開したこの魔王技は、町や村丸ごとを除く壁に囲まれた敷地内か建物内でしか使えないが、支配領域になると音は外部へ漏れないし、内側で何が起きていようとも外部からは認識されず、内側からは出られない。

 だから既に喰らった奴らが外へ出ようとしても、外へ呼びかけても無駄だったって訳だ。

 魔力の消費は少し多めだが、それに見合うだけの価値はあるし、色々と喰って力を得続けている俺にとっては些細な消費でしかない。


「んじゃまっ、本気で力が欲しいなら耐えろよ」

「ぎぎぎぎぎっ!」


 蹲って歯を食いしばって耐える姿はみっともないが、力強い良い目をしている。

 あれぐらい本気なら、あの程度の痛みには耐えられるだろう。

 さてと、今のうちに貰える物を貰っておくか。

 今回喰った連中の記憶の中から、金目の物がある場所を回って現金と貴金属類を回収して、魔道具の類は嫉妬の力で喰らって俺の力にする。 

 ついでに適当な身分証と服も、更衣室とやらで入手しておく。

 それを終えて戻ると、ソウカイの奴はまだ苦しんでやがる。

 思ったより長引いてるなと思っていたら、不意に悲鳴が止まった。

 どうやら乗り越えたようだな。


「はぁ……はぁ……」


 おっ。女顔で汗まみれで、しかも苦しんでいる間に道着がはだけたから良い眺めじゃねぇか。

 男でもこれくらいのガキなら対象の範囲内だし、あの程度の痛みで弱音を吐いて力を得るのを諦めたなら、徹底的に犯してからもう一度喰ってやるかな。


「よう、どうだ? 体はともかく、気持ちは切れてねぇか?」

「あ、当たり前です。こんな痛みに耐えるぐらいで強くなれるのなら、この程度で挫けてられません」


 ちっ、折れてなかったか。ちょっと残念だぜ。


「だけど変ですね。耐えきったのに、強くなった実感がありません」


 体を起こす仕草も艶めかしいじゃねぇか。

 誘ってんのか? 誘ってると判断していいのか?

 というかこいつ、勘違いしてやがるな。


「ったりめぇだ。今のはお前が本気かを試すだけで、耐えきっても強くはなれねぇぞ」

「えぇっ!?」


 やっぱ勘違いしてやがったか。


「言っただろ、さっきの発言が本気なら、その激痛が収まるまで耐えてみろってな。耐えきれば強くなるなんて一言も言ってねぇぞ」

「騙された!」

「テメェが勘違いしただけだろ」


 蹲って落ち込む様子に笑いが込み上げてきやがる。

 だが、痛みに耐えきった本気具合は評価してやろう。

 お望み通り、力をやろうじゃねぇか。


「おい、いつまでも蹲ってんじゃねぇよ。力をやるから立て」

「くれるんですかっ!?」

「どんな手段や形でも力を得るって言葉が、本気だと分かったからな。さっさと立て」

「はい!」


 はだけた道着を直しながら立ち上がるソウカイに手を伸ばし、額に触れる。


「ちょっと衝撃があるが、耐えろよ」

「分かりました!」


 力を得られるからか、やたらと目がキラキラしてやがる。

 それもまた力を欲しているからだし、手段を選ばないって言った証拠だろう。

 だが、このまま力をやるだけじゃ俺が面白くない。

 つう訳で本人の承諾無しに、勝手な事させてもらうぜ。


「そらよ」



 魔王技 ――色欲の存在改変――



「ぐっ!」


 生命に干渉する色欲の力を使えば、力を与えるのなんざ朝飯前だ。

 人間のソウカイという存在を改変して、生きたまま別の存在へと転生させ、能力を強制的に向上させる。

 転生させる存在を強力なものにしておけば、能力の強制向上なんてお手の物だし、今後も力を得続けられる。

 しかしこいつは考えが足らねぇぜ。

 他者から力を貰うってことは、そいつに自分の体の主導権を渡すってことなのによ。

 まあお陰で、勝手な事を勝手に出来るんだがな。


「うわっ! 力が凄く湧いてきます!」


 そりゃそうだ、そういう存在へ転生させているんだからな。


「ってあれ? なんか肌の色が黒くなっていくような。それに髪も伸びてるし、銀色のなっていますけど」

「仕様だ」

「あの、なんか胸元が重くなってきたような……、ていうか膨らんでるような?」

「仕様だ」

「男として大事な物が失せている気がするんですけど!?」

「仕様だ」

「仕様って言えば済むと思ってません!?」

「まあな」

「僕、何されているんですか!?」

「お望み通り力を与えつつ、存在の改変で人間を辞めさせて、ついでに女にしてる」

「最後のは僕に力を与えるのに、何か意味があるんですかっ!?」

「他人に主導権を握らせたテメェの甘さを呪え」

「意味が無かった!」


 当たり前だ、何の見返りも無くこんな手間掛けるかっての。

 みるみるうちに肌が褐色になって髪は伸び、胸元が膨らんではだけた道着からこぼれそうになっているのを、前を閉めて押さえてる。

 んでもって、男の象徴はとっくに消え失せているだろう。


「ほれ、終わったぞ」

「うぅぅ……無くなってる……。本当に女の子にされちゃったよぅ……」


 真っ先に股間を確認して、胸元を押さえたまま蹲る姿は笑えるし、転生者の女の知識でいえば、女にされたってのは色々な意味に捉えられるな。


「なんでこんなことするんですかっ!」

「どんな代償でも払うって言っただろうがよ」

「そりゃ言いましたけど! まさか性別を変えられるとは思いませんでしたよ!」

「さっきも言ったが、他人に主導権を握らせたテメェの甘さを呪え。獣みたいにされるよりはマシだろ」

「それはそうですけどぉ……」


 その気になれば人型じゃなくて、ドラゴンにでも虫にでもスライムにだってさせられた。

 そこを女にするだけで済ませたんだから、感謝してもらいたいぜ。

 いや、女にしただけじゃなかったか。


「変えたのはそれだけじゃねぇぞ。お前の存在自体を変えたから、もう人間辞めてるぞ」

「……僕、何になったんですか? 尻尾は生えてませんし、耳の形状も人のままなんですが」


 黒い肌に銀髪だけじゃ気づかねぇか?

 まあ角が生えている自覚は無さそうだし、目の色は自分じゃ分かんねぇからな。


「ほれ、これで自分の顔を見てみろ」


 無限収納能力で回収しておいた物の中から、実用性の無い飾り物の剣を取り出す。

 切れ味はイマイチそうだが、顔を映せそうなのはこれくらいしかない。


「そ、それ、父上が英雄の証として皇帝陛下から授かった装飾剣ですよ!?」

「んなこと知ったことか。さっさと顔見やがれ」

「はぁ……って、角!? 目も赤いし、僕は魔族になったんですか?」


 おうよ。正確には魔族のなりそこないだから、魔人族とでも名付けるか。

 完全な魔族を生み出すには魔王の血が必要だが、生憎と俺は魔王の力を持っているだけで魔王じゃねぇ。

 だから完全な魔族を生み出せず、こうして転生させてもなりそこないが関の山だ。

 まあ、力をやるにはこれでも十分なんだがな。


「正確には魔族であって、魔族じゃねぇ。人間から魔族へのなりそこないで、魔人族ってところだな」

「魔人族……」


 装飾剣をしまいながら適当に付けた呼び名を教えたら、緊張で唾を飲みやがった。


「魔族を生み出せるのは魔王だけ。俺には無理だ」

「でも、なりそこないにはできるということは、あなたは魔王に連なる方なんですか?」


 そこには気づくんだな。

 中途半端に勘が働きやがるぜ、こいつ。


「まあな。んで? だったらどうする?」


 仮に何かしようとしても無駄だぞ。

 存在の改変をしたついでに、お前が反抗や離脱をできないようにしておいたからな。

 お前という存在は、俺の傍にあって俺を裏切れない。

 まあ仮に何かやってきても、身の程を知らせてやるだけだ。

 色々な意味でたっぷり教えてやるぜ。


「別にどうもしませんよ。普通の人じゃないからって、特に気にしないって言ったじゃないですか」


 ほう、確かに言ったが魔王に連なると思っていても変わらずか。

 力をやる前はクソ弱かったくせに、いい度胸してるぜ。


「第一、力をくれた存在に力を貰ったばかりの僕が敵う訳ないじゃないですか」


 分かってるじゃねぇか。

 もっと根本的に敵わないのには気づいていないが、力の差は気づいているようだな。 


「良い判断だ。だが甘いな」

「はい?」


 ちょうどいい、教えてやるか。


「ちょっと立て」

「えっ、うわっ、体が勝手に」


 蹲っていた姿勢から、自分の意思と関係無く立ったから驚いてやがる。


「俺を裏切ったり逃げたりしないよう、楔を打たせてもらったぜ」

「そんなことまでしたんですかっ!?」

「俺への見返りも無く、無償で力を貰えるなんて都合の良い話はねぇんだよ」

「うぐぅ……甘い話には裏があるんですね」


 ったりめぇだ、それが世の中ってもんだろ。

 んな都合の良い話がそうあるかってんだ。

 甘い物には毒や裏があるんだよ。


「ちなみに見返りって……?」

「わざわざ女にしてやったんだから、それぐらい察しやがれ」

「やっぱりそれ目的だったんですね! というか、してやったんじゃなくて、されたんですよ!」


 ほうほう、押さえていても腕の中で揺れてやがるぜ。

 我ながら良い仕事をしたもんだ。


「どこ見てるんですかっ!」

「胸」

「恥ずかし気もなく言ってのけた!?」


 どこに恥ずかしがる要素があるってんだ。

 俺が調整したんだぜ、俺にはガン見する権利どころか弄ぶ権利もある。


「そんじゃまっ、そろそろここからお暇するか。行くぞ」

「えっ、僕も付いて行かなきゃならないんですか?」

「ったりめぇだろ。でないと遊び道具にした意味がねぇじゃねぇか」

「遊び道具!? 今、遊び道具って言いました!?」

「どんな代償でも犠牲でも払うんだろう。力をやったんだから、それぐらい黙って受け入れろ」

「黙って受け入れられる訳ないでしょう!」


 ゴチャゴチャうるせぇな。

 死ぬよりはずっとマシだろうがよ。

 少なくともこれまで犯した奴らよりは、まともに扱ってやるつもりだってのに。

 第一、一人でどうするってんだ。


「んじゃ、どこ行ってどうすんだよ。そのナリで」

「それは……」


 ほらみろ、答えられねぇじゃねぇか。


「……分かりましたよぅ、付いて行きます。その代わり、この外見とか服とかなんとかしてください」


 今のこいつは上がはだけかけた、魔族の露出女にしか見えない。

 良い目の保養ではあるが、それで外に出るのが不味いのは俺にも分かる。


「見た目なら、お前の意思で変えられるぞ。変われって念じろ」

「えっ、はい」


 目を閉じたソウカイが念じると、肌の色はそのまま、角が引っ込んで髪と目の色も元通りになった。

 それができねぇと、外で面倒だからな。


「うわっ、ほんとだ。角が引っ込んで髪の色も変わってる」

「服は道場で回収しておいたこれでも着ておけ。それと今のお前用の身分証だ、取っておけ」


 痛みに苦しんでいる間に回収しておいた、適当な女物の服と身分証を放り投げる。

 ここまで用意してやった手厚さに感謝しろ。


「当たり前のように女物の服だし……。最初っから、僕を女にする気だったんですね……」


 なにを今さら。

 連れは男より女の方がいいじゃねぇか。


「で、この僕用の身分証ってなんですか? ソウファンって誰ですか?」

「その服の持ち主の身分証を、都合の良いように書き換えた。名前は適当だ」

「書き換えた!? それ大丈夫なんですか!? というかもう何でもあり過ぎて、意味が分からないんですけど!?」


 説明してやってもいいが、暗くなってきたし良い加減に退散してぇ。


「面倒だから俺のことも含めて宿で説明する。行くぞ」

「はぁい。はぁ、僕どうなっちゃうんだろう」


 悪いようにはしねぇよ、俺なりにな。

 その後は門前に誰の目も向いていないうちに通りへ出たら、道場の敷地内に使っていた支配領域を解除。

 急ぎ足でその場を離れた。

 さて、ソウコクの死に勇者や他の仲間はどんな反応をするかな。


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