ラジオの前で〜親子編〜
小説家になろうサイトの17周年、および小説家になろうラジオの改編突破をお祝いする気持ちで、実体験を基に書きました。
サイトもラジオも楽しんで、どちらもどんどん盛り上がっていけばいいなぁという願いを込めました。
毎週金曜日、お昼を少し過ぎた頃から私はソワソワと落ち着かなくなってしまう。
とは言っても地方民である私はその日に放送を聴くことは出来ないのだが…。
夕飯の準備をする少し前くらいに予告動画を、1日が終わる少し前くらいに放送後の呟きを確認して、次の日のアーカイブ放送を楽しみに目を閉じるのが定番の過ごし方だ。
しかしその日は違った。
いつものように幸せな眠りにつくために呟き画面を開いた私の目は、一気に眠気を捨て去った。
「載ってる…。」
布団から跳ね起きた私の視線の先には、パーソナリティのお二人の写真と見覚えのある絵が並んでいた。
数日前、一緒に動画付き放送を楽しんだ我が子の願いを叶えるために私は便箋セットを準備した。
とある妖精の真似をして遊んでいた息子が、自分の描いた絵を送りたい!と言い出したのだ。
とりあえず、メールやお手紙は必ず読まれるというものではないことを伝えてみる。
たくさんのメールが届くであろう番組に対して「読まれなかった!」とヘソを曲げられたら母は対応に困るのだ。
親のそんな心配は無用とばかりに「動画が楽しかったから届けばいい。」と妙にオトナな発言をする息子。
彼の絵は、せめてお二人に見ていただければいいなぁという願いを乗せて、羽ばたいていった。
その絵が、放送終了後の呟きに載っている。
この時点でお二人に見ていただけたのだろうと大きな喜びに包まれる。
更にお二人どころかラジオを聴いている皆さんにも見ていただけるのだと思うと少し震える。
しかしこれで、お手紙を読まれなくても「ほら、載ってたよー!」と、絵が無事に届いたことは知らせられるのだ。
汗でビチョビチョになった手を持て余しながら、興奮した気持ちを抑えようととにかく目をつぶって朝を待つ。
子どもたちの嬉しそうな顔を想像しながら…。
翌日15時過ぎ。
私たち親子はタブレットの前に並んで座って番組の更新を待っていた。
ちなみに絵が呟きに載っていたことは既にお知らせ済み。
本当は聴取終了まで知らないふりをしていようと思っていたのだが、あまりにも大きすぎる喜びを1人で持っているのはもったいなかったのだ。
更新されたページの再生ボタンを押す。
いつもの音楽、いつもの挨拶。
お二人のオープニングトークの後に、息子が『ラジオを聴こう!』と声を合わせる。
そしてしばらく他の方の楽しいメールを聞かせていただいた後に聞こえてきた『お手紙をもらっています』のお言葉。
思わず、息子と顔を見合わせる。
続けて耳に入ってきたのは確かに書いた覚えのあるラジオネーム。
ちなみに子どもたちに内緒でメールを送ったことのある私は、念のためいつものネームを使うのを避けた。
息子には「読まれないかも」と言いつつもそのような小細工をする浅ましさが少し恥ずかしかったが、私の妄想…創作ライフを守るためなので仕方ない。
自分が汗ばんでいくのを感じながら子どもたちと放送を聴く。
わずか2分弱の夢のようなひと時。
それでも私たちが笑顔になるのには十分な時間だった。
それから数回、息子の絵が紹介される部分を繰り返し聴き、子どもたちは満足したようにそれぞれの遊びへと戻っていった。
私はその後のコーナーもたっぷりと楽しませていただき、今週の放送も終わる。
さぁ、また新しい1週間だ。
次の放送まで、これがレコードなら擦り切れるだろうというくらい、こっそりと自分の文章が読まれた部分を繰り返し聴きながらニヤニヤと過ごすのも楽しみだ。
素敵なラジオと素敵なサイトのおかげで、日々の楽しみが増えたなぁとありがたく感じる今日この頃。
きっと他にも同じ気持ちの人がたくさんいて、そんな人たちと繋がれる素敵な世界。
さぁ、皆さんも一緒に、
『これからも、小説家になろうラジオを聴こう!』
番組名は出さない方がいい時はご指摘いただけるとありがたいです。
また、ジャンルなど、他にもアドバイスがあればよろしくお願いします。
色々と不勉強ですみません。
改めて、サイト17周年およびラジオ改編突破、おめでとうございます!