すごろく2
「それじゃあ次は二巡目だね」
「はい、みなみちゃん」
と言いえりは鉛筆をみなみに渡した。
「2は嫌だなあ、何にも思いつかないし」
と言い、みなみは鉛筆を転がした。
「4だな」と言い、みなみはコマを動かした。
【面白い話】
「なんだこの無茶ぶりは。7マス目だからえりのマスか。」
「何にも思いつかなかったから、ゆみちゃんがそういうのでいいってー」
「ゆみも感動した話とか書いてるし、もう1個ありそうだなこれ」
「さあ、みなみちゃん、面白い話を!」
「あぁ...昔の話だけどな、うちには兄がいるんだけど、その兄に封筒渡して、これ封してって言ったんだよ」
「お兄さんいるんだー」
「あぁ、そしたらな、封筒にふーって息を吹きかけたんだ」
「封じゃなくてふーしちゃったんだー」
「あはははは、なにそれ、お兄さん天然さんなの?」
「まあ、昔の話だけどな。よし、じゃあ次はゆみ」
「よしきた!」と言い鉛筆を転がした。
「4だね、みなみちゃんのマスか」
【子供のころの将来の夢】
「おお、無難な話題だね」
「私は自分が踏んでも話せそうなのしか書いてないぞ」
「昔の夢かあ、私は駄菓子屋さんになりたかったなあ」
「なんでー?」
「単純だけどね、駄菓子屋さんなら、駄菓子食べ放題じゃん!って思ってたなあ」
「そんな理由?」
「今思うとバカだったなあって思うよ」
「まあ子供らしい発想だな」
「というわけでえりちゃんの番」
「はーい」と言い鉛筆を転がした。
「3だねー、またみなみちゃんのマスだー」
【失敗した話】
「失敗かー、なんだろう」
「みなみちゃんなんか失敗したの?」
「私の番じゃないからいいだろ、それは」
「えっとねー、私ねー猫を飼ってたんだー」
「昨日言ってたね」
「その子たちをね、ここに連れてこれなかったのは失敗したなーって思ったー」
「いたら癒し効果あったのにね」
「ねー」
こうして2巡目は終了した。
何も考えずにすごろくさせたせいで、誰がどこのマスにいるとか考えないといけなくなってしんどい。