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忌み子〜魔獣を呼び寄せる少女〜  作者: もち猫
第一章 少女の得た帰る場所
4/18

町の人々の意思

すみません。ちょっとふざけました。


今回はちょっと短いです

 兵士は走っていた。それはもう全力で。

何故なら町の皆が愛する少女が自分が【忌み子】だと言って魔獣大群に突っ込んで行ったからだ。

小さな頃に聞いた【忌み子】の話には【忌み子】が強いなど言われていなかった。

このままでは少女が危ない。

しかし、結界に阻まれて助けに行く事も出来ないのだ。

ここはもう、この魔法の国【シュワリューズ】の魔法学校を卒業した町長に結界の破り方を聞くしかない。


「町長!あ、アイちゃんが!はあはあ。」


兵士は叫んでから失敗したと思った。

何故ならこのシェルターには町長だけでなく町の皆が入っているからだ。

町の皆は少女の事を愛している。

こんなところで叫んでしまっては、「自分も戦いに行く!」という人が出てきてもおかしくないのだ。

いや、そもそも町長がそう言い出してしまいそうだが…。


「何かあったのか!?」


シェルターの扉を開けて飛び出して来たのは町長だ。

彼はもう少しで九十歳になるはずだが「アイちゃんは儂の孫じゃ!」と言っているだけあってかなりの勢いである。

だが、何かに阻まれた。


「ぜえぜえ。こ、ここにも結界が!」


「モゴモゴモゴ。」


町長の後に続いて飛び出してきた人達に押され町長は人と結界に挟まれ、話せなくなっている。


「はあはあ、っ。ちょっと皆!このままじゃ町長が死ぬぞ!」


だが、引き下がらない。


「町長が死ねばアイちゃんが助けられないぞ!」


凄い勢いで戻っていった。


「そ、それで、アイちゃんがどうしたのじゃ!何かあったのか!?それにこの結界。全く魔力を感じないぞい。何なのじゃ!?」


自分が死ぬという所で戻らず、少女が助けられないという所で戻った事に町長はなんの反応も示さず少女を心配する。


「ギルヴァ。早く、教えておくれ!アイちゃんに何があったんだい!?」


待ちきれなかったのかずっと後ろで聞いていた女も割り込んできた。


「か、カレンさん。そ、それが。………………………………。」


兵士達は少女が自分が【忌み子】だと言った事、魔獣大群に飛び込んだ事、結界によって助けにいけない事を話す。


「「「…。」」」


少女が幼い頃から悪だと教えられてきた【忌み子】だと言われ町の皆も黙ってしまった。


「アイちゃんはアイちゃんだ!それは変わらないだろう?皆がどれくらいアイちゃんと話しているかは知らないがいつも私はメニューを返す時話してるんだ。アイちゃんがお伽話に出てくるような悪い子じゃない事は分かるよ!」


だが、女は声を上げる。すると、町長もそれに続いた。


「そ、そうじゃ。カレンの言う通りじゃ!アイちゃんはアイちゃんじゃ!儂としたことがアイちゃんを疑うなんて…。」


「儂もじゃ。何故そんな事を…。」「私もよ…。」「なんでそんな事をしてしまったのかしら…。」「儂もじゃ…。」「儂は!儂は!何をやっておったのじゃー!」


「時間がありません!早く。このような結界を破る方法を教えて下さい!」


「そ、そうじゃ。通れない、という事は魔法にしろ精霊魔法にしろ物理耐性の結界が張られているという事じゃ。物理耐性は近くで術者が魔力を与えていない限り、物理的力が容量を超えれば破れるはずじゃ。」


「分かりました!伝えて来ます!」


「儂等もこの結界、破るぞい!皆、中にある武器を持って来るのじゃ。儂は扉の前を攻撃するから皆は他の場所を!」


実は町を覆う結界もシェルターの結界も黄緑色の髪の精霊が町の中にいるため魔力が減れば継ぎ足され攻撃しても意味がないのだがそんな事を知らない町の人々は一生懸命結界を殴る。ここで少女の戦闘が終わり結界が解かれた。


「アイちゃーん。」


真っ先に女が飛び出す。


「な、カレンに先を越された、だと?年が恨めしいわい。」


そう言って次にもうそろそろ九十歳になる(・・・・・・)はずの町長が飛び出した。


「待てぃ。先に行くのは、儂じゃぁー。」


そう女に向かって叫ぶ町長に続いて町の人々が飛び出した。

子供達は何がなんだかよくわからないまま母親に抱かれて運ばれている。

町長も必死に走っているが女は少女が来る前は時々だが荒れくれ者を相手にしていたし更に毎日料理や酒を運んだり、井戸から汲み上げた水を(普通の人は魔法で作れる水は両手一杯くらい)運んだりしているので足腰が強く、なかなか女に追いつけない。

いや、距離が離れていく。


「くそぅ。」


町長は悔しそうにしているがもう一度言っておく、町長はもうそろそろ九十歳になる(・・・・・・)

後ろの戦えないが若い男もいる町の人々に追い抜かれないのがおかしいのだ。

・・・

因みに兵士は丁度町の結界が解かれた時に他の兵士達に合流した。


「はあはあ、ぜえぜえ。お、俺の努力は…?」


少女が謝りに来たのはそれから十秒程後である。

これは本当に緊迫した場面なのか?

はっ!しまった!口調が!



これは本当に緊迫した場面なのでしょうか?



今更遅いですね…









すみません。ふざけました。


次は26日に投稿しようと思います。

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