超吸水キューブ
「日本人はクレイジー、
最後に、美味しい所を全部持って行く」
彼は叫んだ。
彼は日本で放送されたテレビ番組をネットで見ていた。
「俺の発明品が・・・」
彼は人類を救う超吸水シートを発明した米国の科学者だった。
そのシートの保水力は砂漠でも農業を可能にしたのだった。
(『超吸水シート』参照)
モニタのハンバーグは肉汁の洪水だ。
彼が開発した無害な超吸水シートを粉末にして、肉汁を閉じ込めるのに
日本人はハンバーグに混ぜていたのだ。
フォークで切り取られハンバーグが小さくなっていく。
最後の一切れをフォークで刺した。
それを口に運んだ。
照準が皿に合い、ズームアップされる。
そこには肉汁のプールがあった。
今度は小皿に焦点が合う。
キューブ、2cm四方のサイコロの立方体が4つある。
そのキューブにフォークが刺さる。
そして、肉汁のプールへ・・
1個、2個。
それに伴い、肉汁の水位が下がる。
4個目でキレイに皿の肉汁を拭きとった。
「日本人は恐ろしい・・・
俺の超吸水シートを使って・・・
まさに一石二鳥だ・・・
肉汁を残さず、
皿をピカピカにした」
彼は手で口を拭い、呟いた。
彼は目を細め映像を見終えた。
そう日本人は彼の超吸水シートで吸水キューブを作ったのだ。
パンのような、高野豆腐を水で戻し、水を切ったようなもので、
抜群の吸水性を有していた。
このキューブで日本の食器洗いで使用する水の量が30%減ったと言われ、
世界中で水節約の一因となった。
そのお蔭か、彼は超吸水シートでノーベル賞した。
今朝、ジョイフルでモーニングハンバーグセットを食べていて思いついました!