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3-37:スラムのその後

あの騒動から早くも2カ月が過ぎました。ある意味あっという間でしたね!

結局、通っていた学校の生徒の中で10名くらいの家族に亜人化の被害?が出たそうです。でも命を失うことなく亜人化して、いまでは亜人さん達の学校に転校して行っちゃいました。


「ねぇねぇ、こないだ街中でポール君見たよ、額から角が生えてた」


「親父さんが亜人化したから家族で亜人化する事にしたんだよな」


「うん、でも勇気あるよね、私だったら怖くて駄目」


教室へ入るとクラスメイト達が大きな声で話をしています。どうやら転校していった子を街で見かけたみたいですが、もしも好きだった子が亜人になってしまったら自分もとか思うのでしょうか?話を聞いている限りではそういう思いは無さそうですが。


「あ、イツキちゃんおはよ~」


「おはようございます」


席に着くと、前の席のミシェルちゃんが声を掛けてきました。何かあったのか、表情がいつもより当社比130%です。


「あのね、聞いてる?今度ね、スラムが解体されるんだって。それで出来た所に純人族の保護区が出来るみたいなの」


ミシェルちゃんのお父さんはここしばらく純人族の取り纏めみたいなお仕事をしているみたいです。

その中で出てきているお話なのでしょうか?我が家では特にそういった話題は無かったですし、我が家って今一つこの街に溶け込めてないのですよね。やっぱり新参者だからかな?


「初めて聞いたのですよ。そうすると、みんな大きくお引越しになるのですか?」


そう尋ねながら場所を思い浮かべますが、確かに市場の位置なんかを考えても、あそこに家があると便利ですよね。市場から歩いてすぐですから。


「う~~んと、よく解んないけど、人が住みつく前にまず古い家から壊すみたい?お父さん達がどこから壊すかを今調べているの」


「あ、俺の父ちゃんもそれでスラムへ行ってる!衛兵が巡回してて何か危なそうだから子供は今市場へ行っちゃ駄目なんだって」


「え?俺昨日市場で買い物したぞ?」


何か周りで話を聞いていた子達がドヤドヤと会話に参加して来ました。

ただ子供達皆が親からの話とか、親達が話していた内容の一部分とかでの情報に自分の想像や願望が混じり始めて聞いていると可笑しな話もチラホラ出てきます。

その後、授業が始まって話は終わったのですが、私の頭の中はさっきのお話でグルングルンです。


う~~ん、でもあそこ壊しちゃって、新たに家を作るのは良いのですけど、新しく角付になった元スラムの人達の家が優先されるんじゃないのかな?そもそも、この街で純人族の保護区を新たに作るほど純人族はいるのでしょうか?

ともかくお家に帰ったらお父さん達に聞いてみれば良いのです。それにそもそも我が家の移転は無いのであんまり変わりは無いのですよね。


授業が終わって、学校を出た所でいつもの護衛さん達がスススと寄って来ます。年齢的にはもう50歳は過ぎてる?って感じのおじさん二人です。きっと第一線から引退して、楽なお仕事を選んだのでしょう。


「ドットルさん、レインさん、スラムは解体されるのですか?」


亜人さんであれば私達よりも詳しい事をしっているかな?と思い尋ねてみます。


「スラムですか?そうですね、近日中に一度更地にするようですね。今の旧市街的な道が入り組んだ状態は色々と問題がある為です。まぁ領軍が動きますので更地にするのは早いでしょう」


ドットルさんがすぐに教えてくれました。なんと!軍隊が動くのですか。でも、それであればミシェルちゃんのお父さん達は何をしているのでしょう?


「更地にしちゃうのですと学校のお友達のお父さんがスラムで今お仕事をしているみたいなのですが、何をしているのです?」


何となくな中途半端な問いかけになってしまいました。その為、ドットルさんは暫し考え込んでます。

レインさんは首を傾げていますが、すぐに何か思いついたみたい?


「恐らくですがまだ隠れて住んでいる者がいないかを調べているのでは?私達では相手も隠れてしまいますから同じ純人族が調べているのかと」


「ああ、そうだな、その可能性はあるな」


ドットルさんも同意見みたいです。成程、先日の襲撃を生き延びた?純人族がまだいる可能性はありますもんね。


「解体で巻き込まれる可能性もありますから」


「あっという間に解体されていきますよ。あれは見ていて面白いですね」


二人がそう笑顔で言います。どこかで見た事が有るのかな?


「更地になった後はどうするのです?」


ある意味一番興味があるのは更地になったあとの事です。みんなの噂では保護区を作るみたいなのですが、どうなのかな?


「さて、そこは私もまだ聞いておりませんが、この街の人口に対して住む家が不足していたのは確かですから新たに家を建てるのではないかと」


「今回亜人になった者達に対する教育機関なども必要だと思います。ただ新築の建物に住みたいという者も多いと思いますし、どうなりますか」


意外な言葉が出てきました。亜人さんもやっぱり新築が良いのでしょうか?何となく勝手な思い込みですが、集団意識で生きているのでそういった欲は無いのかと思ってました。


「お二人も新築に住みたいですか?」


私の問いかけに二人は顔を見合わせてから笑い出しました。


「そうですな、新築が貰えるなら新築の方が嬉しいですな」


「う~~ん、私は引っ越すのが面倒なので、まぁ勧められても断りますかね?」


成程なのです。まぁ当たり前ですが亜人さんにも個性はあるのですね。

その後も色々と会話をしながら我が家の門までくると、門の前では新たに増えた植物さん達が待っていました。


「ツルギ草さん、オオイヌノなんたらさん」


何となく名前で強そうと足が速そうだった植物さんシリーズ?で生み出したのですが、ツルギ草さんは何となく名前が強そうだったのですが、葉っぱが剣みたいでよく仲間内でキンキンカンカン剣術の鍛錬をされています。

で、オオイヌノなんたらさんは学校の男の子が教えてくれたのですが、名前を言ったらお父さんとお母さんになぜか怒られたのです。で、なんたらさんと言うようになったのですが、理由を尋ねても教えてくれないのです。


「オオイヌさんは犬なのになぜ走れないのでしょうか?謎なのです」


つんつんとオオイヌさんを突っつきながら、期待した植物をまだ作れない悔しさが込上げてきました。


「う~~~山芋さんなんか地面の下に籠ってるだけだし、お二人とも足が速い植物ってしりません?」


「「・・・・・・・」」


何か変な表情で私を見ていた二人は、私の問いかけに沈黙で答えてくっれました。

むぅ、どこかで早々に植物に詳しい人を見つけないと駄目そうなのです。

時間がなくて昨日の投稿は出来ませんでした。

ここ最近は順調だったのですが、しばらく投稿できない日がチラチラでてくるかのです><

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 足の速い植物……『サb』…… ふぅ、危ない危ない(汗拭
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