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2-81:本道にかえりましょう

ちゅん、ちゅん、ちゅん


「ぬふふ~~チュンは可愛いのです」


籠に入った小鳥のチュンを眺めながら、その挙動に癒されているイツキちゃんです!

小鳥さん捕獲後、すったもんだが多少あったのですが、目の前で可愛く鳴いているチュンを見ていると、すべてがどうでも良くなっちゃいます。


「どうだ、お父さんは凄いだろう!」


「うん、すっごい可愛く出来てる!」


ドヤ顔で私の横に立つお父さんが何を言っているかと言うのは、チュンが今入っている鳥籠の事です。

捕獲したのは良いのですが、小鳥を飼う為の鳥籠が無かったのです!この街の雑貨屋さんに聞いたんですが、其れっぽい物すら無くて、ひごはあるかな?って聞いたら、そもそも竹の入手が難しいそうです。


「しかし、まさか竹林が出来るとはなぁ」


窓から外を見ながら、そう呟くお父さん。そうです、無いなら作ればよいのですよ?お肉は駄目でしたけど、竹なら本職?なのです。種を作り出して、それを蒔けばあっという間に竹林の完成なのです。


「でも、この竹は便利だわ。竹を切ると中にお米みたいな種が入ってる竹なんてお母さん初めて見たわ」


うに?微かに残る記憶では、竹を蒸してご飯みたいなのを食べてる映像がありましたよ?

あれは竹の種ではないのでしょうか?だって、種じゃないなら竹は何で増えるのですか?

まぁ、ともかくお米っぽい物が食べれるので私は大満足なので良いのです!


「チュンの餌にもなるもんね!」


「そうねぇ、でも、これだけだと栄養が偏っちゃうわよ?」


「大丈夫!葉っぱもあげてるから!」


鳥籠の上から一枚の大きめの葉っぱが吊るされてます。小鳥さんもちょんちょん突いて食べてるので問題ないと思いますし、そもそも薬草さんだから小鳥さんの健康にも良いはずです?


「まぁ、あの竹のおかげで食生活が改善されたからな」


お父さんもニコニコです。そうなのです!ジャガイモさんが主食からおかずへとグレードアップしたんです!・・・ん?グレードアップ?良く考えたらあんまり豪華になった気がしませんが気のせいでしょうか?


「竹は器にも使えるし、雑貨屋のおじさんが喜んでたわ」


「そうだな、あと竹米って名前も決まったんだが、市場でここ数日売れ行きも良い。何と言っても安いからな」


ですよね!何と言っても成長が早いのです。ただ、味は今一つ?ちょっとベタって感じの食感になるんで、お母さんも焚き方に試行錯誤してるみたいです。雑炊なんかにすると溶けちゃうんです。でも、消化に良さそうですよね?


「そういえば、紐で鳥を捕獲するのは止めたのか?」


「止めたのです。なんかジャガイモさんだけ盗られて、ぜんぜん紐には引っかからないのです」


籠と棒での捕獲はもう止めて、紐での捕獲だけなんとなく続けてたのですが、紐の先端に吊るしたジャガイモだけ無くなって、鳥さんはぜんぜん捕まらなかったのです。あと、捕まえたとして気持ち的に食べる事が出来ない気がして諦めたのです。


「ふむ、まぁいいか」


ん?何となくお父さんが意味深に呟きます。何でしょうか?

ただ、これでお肉への道が未だ閉ざされたままなので、何か新しい手を考えないとならないのです。


「う~~~、お肉を得る為には、あとは森で狩猟するしかないのです?」


うんうん唸っている私を見て、お母さんは不思議そうな顔をしています。何でしょうか?


「おかあちゃまどうしたの?」


「ん?いえ、イツキちゃんはこのまま猟師さんを目指すのかなって思って」


「ふぇ?イツキが目指してるのはお嬢様だよ?玉の輿だよ?」


突然お母さんは何を言い出すのでしょう?

私が目指してるのは玉の輿、ラブラブ食っちゃ寝ののんびりスローライフですよ?


「ん~~それなら、イツキちゃんももっと編み物とか、お料理とか覚えないと駄目じゃないかな~」


ん?おかしいのです?何となくお母さんとの認識に差を感じるのです。


「お嬢様は編み物はともかく、お料理は自分ではしないよ?テラスで紅茶を飲みながら編み物とか、刺繍とかならしそうだけど、お料理はお手伝いさんよ?」


「あら?それはお貴族様よ?」


「ほえ?貴族様です?」


お貴族様が出てきちゃいました。でも、この世界に貴族っていたのです?樹で暇いっぱいのときに色々な所の映像を見ましたけど、貴族ってみましたっけ?兵隊さんとかは見ましたけど、貴族っぽい恰好の人は見て無いような?


「ええ、お母さんも見た事無いかな?でも、お話の中のお姫様って貴族よ?」


「う~~お姫様は貴族だけど、お嬢様はご飯自分で作るの?」


「さぁ?でも平民なら作るんじゃない?」


何でしょう、認識がやっぱり違うのです。でも、話してて思ったんですけど、お母さんも実際のお嬢様って見た事がないっぽいですよね?


「お父さん、この街にお嬢様っている?」


「え?え?馬鹿だなぁ、お嬢様中のお嬢様なら今目の前にいるじゃないか」


そう言ってお父さんがお母さんと私を見ます。でも、ここでそんなギャグはいらないのです!


「うん、お父さんも見た事がないのね。それなら、今日は街でお嬢様探してみる!」


そうなのです、単純な事なのです。この街で裕福な人達がいる場所を探せば良いのです。


さあ、新たな冒険の始まりなのです!

今週は(も?)バタバタして更新が・・・

ただ、これで感想で皆さんが忘れ去ってるイツキの本道へ・・・かえれるといいなぁ

と、とにかく新たな冒険が・・・始まる気がしない(ぇ

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