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1-17:72年目になりました

誤字訂正いたしました。ご指摘ありがとうございます。

こんにちは~樹です。72年目になりました。

え?早いって?その後どうなったかだって?

えっと戦いはあれで終わったみたいですよ?


おい、みたいですよってなんだ!って怒らないでください!

わたしだって戦闘を見てただけじゃないんですから。

ただ、何かあの後相手の動きがドタバタしてたそうです。

どうドタバタしてたのかはよく解んないです。

オオワシさんも、リスさんだって何かバタバタしてる。気を付けろみたいな感じしか伝わってこないのですから。

で、夜になってみんなが又今夜も戦うぞ~~って大騒ぎしていました。

そして、真夜中頃みんなが森に向かって出陣?していったのです。でも、一時間くらいで帰ってきました。


あれ?って思ったら何か戦う者がいないって言ってました。

で、詳しく確認したら群れの長っぽいのが皆いなくなってしまっているみたいです。

で、群れの長以外はいいの?って聞いたら、別にテリトリー争いが起きそうな雰囲気もないし、いいんじゃね?みたいな軽い感じの雰囲気が帰ってきました。


おや?っと後で他の皆さんにも確認したのですが、どうやら自分たちの群れ存続の危機!なんか解らないが敵対意識バンバンの種族が来たぞ!って感じでの森の共存種族一斉の攻撃だったみたいです。


元々、動物には相手を根絶やしにするぞ!みたいな意識って無さそうですものね。

で、自分達の存続が脅かされないっとなった段階で解散となったそうです。


うん、そうですよね、草食動物と肉食動物が一緒に戦うって事の方が違和感ありますものね。

ましてや、肉食系の皆さん今回の戦いでお亡くなりになった草食動物さんを美味しく頂いているのを昨日から何度も見てますもんね。


え?仲間を食べちゃうの?!って思ったのですけど、そもそもそういう関係じゃないっていうか、あるいみそういう関係っていうか・・・う~ん、わたし何を言ってるんでしょう?


とにかく、その後はなんか放置らしいです。

攻めてきた者の残りは、森の外延部で何とか生きてらっしゃる見たいです。

時々、森に入ってキノコやら木の実を取ったりもされてるみたいですね。

ついでに、時々狼さんや大型肉食猫さんに食べられたりもしてる見たいですし、共存体制に入ったのでしょうか?よく解りません。


とにかく、あんな戦争は二度とやりたくないですね。

継続して何か考えないといけないですよね。

オオワシさん達に言っても、え?なんで?来たら戦えば良いじゃないって感じが伝わってくるんです。


今度もっと強い敵がきたらどうするのですか~~!


って言っても、群れなんてそれぞれの長を倒せば終わりでしょ?みたいな感じが伝わってきます。

わたしの考えすぎなのでしょうか?


◆◆◆


今、トールズ達は王宮における大会議室での会合に出席していた。

あの戦いの後、トールス達調査隊の面々は、無事に部隊を撤退させる事に成功した。

読み通り、陽が落ちてすぐの攻撃は無かった。その為、トールズは調査隊だけを撤収させる事が出来たのだった。

しかし、そこからの帰還はある意味地獄のような日々の連続だった。


何と言っても圧倒的に食料が不足していた。

栄養不足、病気や怪我の悪化など、様々な要因で次々と死んでいった。

調査隊は、元々帰還する事が予定されていた。その為、計画通りであれば食料などは問題なく帰還出来る筈であった。しかし、何と言っても片道に時間が掛かりすぎた。そして、併せて夜間の秘密裏に行われる撤収である。避難民たちとは、場所を移して撤収しやすく編成しなおしてはいたが、それでもあからさまに食料を確保するわけにはいかなかった。

そして、怪我人の多さによる帰り日数の増加も要因に上がる。

先に伝令達を出していなければ、迎えの部隊が食料や薬を持って来なければ、最悪全滅してても可笑しくないとトールズは今でも思っていた。


「トールズ殿、それでは、貴殿はあくまで魔物討伐には反対だと言うのですな?」


「はい、相手の全容すら真面につかめていません。我々が戦闘した魔物達が、相手の単なる守備隊では無いとなぜ言い切れるのでしょうか?ましてや、我々は奇襲したと同じ状況です。その状態で敵の主力と当たったとは思えません」


トールズの意見に、会議室の面々の半数以上が顔を顰めている。


「陛下、あの地は禁断の果実なのだと思います。決して手を出してはいけない。私はそう考えております」


トールズは会議室の上座に着く国王と、その左右にいる宰相、そして皇太子へと視線を合わしそう告げるのだった。

その後、会議ではトールズの帰還後幾度も行われた会議と同様の推移を辿り、結局は何も決まらずに解散となった。

そして、これもいつもの流れのように、トールズはロマリエの執務室へと向かうのだった。

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