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2-21:てくてく森を歩いてますよ?

ピンチピンチで大騒ぎ!みんなのラブリーアイドル予定のイツキちゃん今絶賛大ピンチです。

あれから、予定より2日程時間はかかったのですが、無事に大陸に到着しました。

でも、風の関係?海流のせい?予定の場所から大分流されてしまったそうで、現在位置がよく解らない?

それでも、元々船乗りだったというお父さんが星の配置やら、日の出とかの位置で方向を定めて移動開始したんですが・・・簡単に言えば食糧不足に陥っちゃいました。

お日様に当たっていれば基本元気な私は別として、うちの家族を含む他の人達は日に日に表情を厳しくしていきます。

幸いにして、途中で雨が降ったのでお水の確保はその時何とか出来たのですが、問題は食料なのです。


「お~い、あそこに成っている木の実って食えるかわかるか?」


「以前見た事があるような気はするのだが・・・すまん、よく解らん」


「そうね、柑橘系だとは思うのだけど・・・」


みんながそう話をしているのを聞いていますが、ハッキリ言って木の実への警戒感が半端ではないのです。

まぁ、島であった出来事を考えると、それはもう心配になりますよね。

大当たりだったらここで発熱して1ヶ月とかですもん、慎重になっちゃいますよね。


「父さん、しかし、此のままだと目的の場所に着くまでに・・・」


「解っている!兎か何かが獲れれば良いのだが」


むぅぅ、みんなの表情が暗いのです。でも、イツキさん問題はそこでは無いのです。


「アーキン、疑う訳ではないがイツキだけなぜあんなに元気なんだ?」


「子供を優先にする事に反対は無いが、もし食料を持っているなら申告して欲しい」


うみゃ!そうなんです、イツキさんつまみ食い疑惑発生なんです。

数日前から何となくルテクさん一家の私を見る視線がキツイのです。常に監視されているような気がします。あれは私だけが何かを口にしているんではとの疑いだったのですね。


「ルテク、証拠も無いのに疑うのは止せ。お互い持っている荷物の内容は把握しているだろう」


「そうよ、イツキは昔からお日様に当たっていると元気で、雨になるとちょっと元気がなくなるのよ」


お父さん達が弁護してくれますが、今一つ反応が良くありません。


「ああ、ただ、もし食べれる植物なんかの知識があるならそれも共有してほしい」


むむむ、成程、食べれる植物をこっそりうちの家族だけで食べていると思われているのでしょうか?

でも、生で食べれる植物ってそんなにあるのかな?


「いや、なぜ疑われるのかイツキの様子を見ていて解らないでもないが、海の事はそこそこ解っていても陸の事はな、それはお前も知ってるだろう」


「ええ、でもイツキちゃんならって、ほら以前も花壇で甘い植物を育ててたでしょ?あんな植物があるなんて誰も知らなかった」


あやや、甘味を求める行動が、更なる疑惑を生んでいたのです。でもですよ、あるのを証明するより無い事を証明する方が難しいって聞いた気がしますし、どうすればいいのでしょう?


「もう止めなよ、これ以上話していても腹は減るばっかりだ、それより目的の村まで頑張ろう」


「そうだな、アーキンすまん、腹が減って気が立っていた」


「いや、こっちも疑われるような行動をしないように気を付けよう」


うん、みんなの荷物も以前ほどの大きさも、重さも感じられないですからね。今後疑われるのは行動のみであれば、常に一緒にいれば良いのです。


まさにトボトボという音が似合いそうな様子で、ただ歩き続ける一行を他所に、わたしは周りをキョロキョロと見回しながら歩く。

何と言っても自分の足で歩いての旅なのです。以前の映像をカチャカチャ切り替えるのとは全く違うのです。ただ、問題は景色がそんなに変わる訳ではないくらいでしょうか。


「ズンタッター、ズンタッター」


知らない間に鼻歌を歌いながら歩く私に、周りから視線が集まっていました。

何でしょうか、お父さん達全員の視線に、明確な疲れを感じます。まだ歩くのを再開したばかりだと言うのに情けない事です。


「おとうちゃま?」


「ああ、何でもない。イツキは元気だな」


そう言いながらお父さんは頭をカイグリカイグリしてくれます。

おかげで髪の毛が爆発状態です!むぅ、どっかで頭を、いえ、全身を洗いたいです!髪も油と汚れのせいで爆発状態で固定されちゃいました。


「う~~~爆発なのです」


私がそう言いながらせっせと髪型を治していると、ふと周りから今まで感じなかった視線のような物を感じました。

何でしょう、ある意味馴染み深いと言えば馴染み深い視線のような・・・・。


周りを再度キョロキョロしながら見回すと・・・うん、視線の元がありました。あっちゃいました。

無くてもいいのに~と心のどっかが叫んでいます。

あれって、うちの家系の子だよね?孫か曾孫か解りませんが、バシバシ視線を感じてますよ?


ただ何でしょうか?私への親愛の視線とかじゃない気がします。どちらかというと、う~ん、愛玩動物を?いえ、それにしては優しさプライスレスが欠片もないですね・・・あ、監視対象?

警戒感は感じませんが、ザ監視!っていう感じです。


でも、それよりも食べ物をくださいって気分なので、お願いしにいっちゃいましょう。


トテトテと目的の大きな樹へと歩いていき、根元の所で上を見上げます。うん、周りの樹と比べても思いっきり縦にも横にも大きいです。

以前の私もこんな感じだったのでしょうか?ともかくです。


「監視するなら食べ物ください!」


どうですか!言ってやりました!

だんだんサブタイトルが雑に・・・

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