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2-19:鉄量がすべてなのです?

むぅ、空から鳥さん達の爆撃が始まってます。

私も、島の人達も逃げ惑っていますが、まさに絨毯爆撃なのです!家の中に逃げ込むしか方法はないのですよ!


「うわ!駄目だ!あっという間に糞塗れになっちまう」


「畜生!ぜんぜん網の高さまで降りてこないぞ!」


糞塗れになりながら、網を設置したり、振り回したりしている人達がいますが、うん、ばっちいですね!

何人かの人達は家の中や、ひさしの下に逃げ込んでます。


「よし、待ってろよ!今日は鶏肉パーティーだぞ!」


おや?弓を持って飛び出して来たオッチャンが空に向かって弓を牽きます。

で、ぱひゅんっと矢が飛びだしましたけど・・・予想の通り鳥さんはぴょろぴょろと矢を回避して、オッチャンに爆弾投下です。完全になめられてますね。


「当たんね~!こんなにいるんだから狙わなくたって当たっても可笑しくないだろうが!」


気持ちは解るのですよ?気持ちは。でも、現実は厳しいのです。

そして、どうやら投下される糞の中に種かな?何かが含まれていて雑草さんとハエトリさんが必死に地上で攻防を繰り広げています。

うわぁ、ハエトリさんは落ちてくる糞ごとキャッチしてもぐもぐしています。雑草さんはどうやら地面に落ちた物と、地面に潜った物に取り付いています。でも、あれで何とかなるのでしょうか?芽が出ない様に根っこで囲むのかな?若干雑草さんの表情に焦りを感じる気がしないでもないですね。


「むぅ、でも多勢に無勢?勝ち目は無さそうなんですよ?」


どう見ても数が違いますね。前より増えたとは言え雑草さんもハエトリさんも鳥さんに比べて数は知れているのです。


「イツキちゃん、お洋服が汚れるからお家の中にはいりなさい」


イツキは良い子なので、お母さんに言われた通りにお家に入るのです。

でも、角付の鳥さんなのですから、このあとどうなるんでしょう?

確か、角付さんを食べたからと言って角付さんにはならなかったですけど、運んできた物が問題な気がしちゃいます。う~~ん、あれは種なんだと思うのですが、問題は何の種なのかですよね。


「おかあちゃま?トーマスとマリオンは元気になったのよね?」


「え?ええ、そう確かお熱も下がって元気になったみたいよ?あら、なぁに?気になるの?」


むぅ、普段とは違う何かニヨニヨした笑い含みでお母さんが逆質問されます。

でも、大きな勘違いなのです。あのような悪魔は私の栄光の未来図には一切欠片も登場しないのです。


「違うの、気になるのは病気なの」


「え?病気?う~ん、それなら特に広まってないから大丈夫よ?」


「看病してた人はだれ?」


「サマンサ御婆ちゃんよ?家もお隣だし、一人暮らしだから前から何かと交流があったから」


「サマンサ御婆ちゃん・・・うん、わかった」


お母さんからの情報を基に、サマンサ御婆ちゃんの様子を見に行かないとですね。

まずは情報を集めないとダメなんです。


「それにしても、凄いわねぇ。外歩くのも嫌になりそう」


「鳥さんの糞は病気あるかも?」


「そうかも?だからしばらくはお外で遊ぶのは駄目よ?」


が~~~ん!墓穴を掘ったのです!お外へ行かないとなのに、お外へ行く事を禁止されてしまったのです!


トテ、トテ、トテ・・・ドテッ!


「ふぎゃ!」


「あ、こら!イツキちゃんはこっち!」


こっそりと外へと抜け出そうとして、扉まで辿り着けず挫折なのです。

むぅぅ、緊張で足がちょっと縺れたんですよ!

そして、お母さんの手がお腹へと回ってきて簡単に持ち上げられちゃいました。


「あぅ、お外へ行きたいのです」


「大丈夫よ?イツキちゃんの大事な花壇は後でおかあちゃまが見ておいてあげるからね」


「あぅ、それだけじゃないのですよ?」


「糞が綺麗になるまでの数日はダ~~メ。病気は怖い怖いですからね」


むぅぅぅ、数日も経ったら何となくなんですけど、何かが手遅れになっちゃう気がしますよ?


「よっしゃ~~!網に鳥がかかったぞ!」


「「「おおおお~~~」」」


「なんだ!あ、網を突き破っちまった!」


「「「おおおお~~~~」」」


「おかあちゃま、お外がすっごく楽しそうなんですが?」


「ダ~~~メ」


あぅ、お母さんは鉄壁なのです。

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