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2-13:少女と幼女はどこで線を引くのでしょう?

フルフリ、ニパッ!フリフリ、ニパパッ!


私の目の前で、雑草さん達が必死のアピール合戦をしています。

左右にフリフリ、目が合うとニパッ!と笑顔100点満点なのです。でも、どの子も姿は同じなのと、アピールの仕草に限界があるのです。草だけに!

なぜこの様な状況になってしまったのかといえば、海からやって来る邪魔者対策のせいなのです。

そもそも、私には邪魔者の情報が何にもないのです。その為、雑草さんと種の木さんの言葉に従うしかないのです。これも、海の幸を復活させる為なのです。日々のご飯を得るためには、努力しないといけないです。


で、冒頭に戻る訳なのですが・・・雑草さん達は今、私を食べて、うっふん作戦を展開中なのです。


雑草さん達のいう事には、彼女?達を食べる事で私が変身できるそうなのです。

もっともボディーランゲッジですので、たぶん変身であってると思うのですが、食べるとだいたいお日様がぐる~~っと半分くらい移動するまで強くなるみたい?

何かを食べて変身とは、これも魔女っ娘になるのでしょうか?あまり聞いたことのない変身方法な気がしますよね?問題はそこでは無いといえば、そこでは無いのですが。


「そもそも、皆さん見分けがつきませんし、いくら植物といえど自分と同じ顔を食べるのも・・・」


ガ~~ン!ガガ~~ン!


うん、どこにショックを受けたのかは解りませんが、雑草さん達は何やらショックを受けていますね。


「そもそもなのですけど、不気味植物を食べるのはちょっと・・・・」


ガガガ~~~ン!!!


どうやら更なるショックを与えてしまったようです。でも、動く根っこの植物を食べるって気持ち悪くないですか?もし強制的に食べさせられたらトラウマものですよ?

・・・・あれ?どっかで何か強制的に食べさせる何やらが・・・うん、あまり思い出さない方が良さそうな気がしますね、私は本能に忠実なのです。


「むぅ、でもこのままだと何も解決しないのですよね・・・どうしま・・・あ!」


途方に暮れている私の視線の先で動く物を発見です。

あ、あれは天敵の悪魔たちです。甘味を略奪した連中なのです!くぅぅ、まだ生きていたのですか!しぶといのです!お父さんに成敗されたと思ってたのですよ!


私が睨み付けていると、視線が合いました。そしたら、なんかゴソゴソしながら近づいてきます!

むぅ、また育ち始めた甘味を奪うつもりなのでしょうか!


「よ、よう、こ、こないだは悪かった」


「俺達、親父達にも怒られたんだ、で、その、なにやってんだ?」


「手伝ってやろうか?」


むぅ、何やら怪しいです。何を企んでいるのでしょうか?

この間にも雑草さん達はあっという間に葉っぱさん部分を残して地面に潜っちゃいました。

流石の速さですね!私は無言でじ~~~っと悪魔たちを睨み付けながら、お家へどうやって駆け込もうかとお悩み中なのです。

そんな時、一人の悪魔のお腹がぐぐ~~と鳴ったのです。その悪魔は顔を真っ赤にしています。でも、そんな事とは関係なく、私の頭の中にとっても冴えた方法が思い浮かんだのでした。


「お腹が、空いて・・・るの?」


私の問いかけに、悪魔たちは顔を見合わせて、それでお互いに何か駆け引きしながらも、漸く一人の悪魔が答えます。


「まぁな、最近食べてもいい魚の数減らされてさ、結構きつい」


「だよな、魚獲れないのは解ってるんだけどさ、腹は減るもんな」


何やら不満大会になってしまって、あれがどうこう、これがどうこうと言い合っているんだけど、どうやら森にも食べられる花とか草が無いか探しに行った帰りらしい。


ふむふむ、これってチャンスなんじゃない?

この子達に雑草さんを食べさせて、どうなるかを観察する。はい、モルモット的な何かですね。

ただ問題はどうやって食べさせるかです。雑草さん達の顔がここでもネックになります。可愛らしい私の顔にそっくりだというのに、そこが問題になるのは何となく理不尽に感じますね。


雑草さんの顔を見られずに磨り潰して、ほら、病気の時に食べる擦りおろし林檎?あ、でも根っ子だとトロロ?むぅ、どうやって食べさせればいい?

そんな事を思っている間に、またもや雑草たちが地面に潜っちゃいました。


「・・・・・・がんば!」


当面の対処法が見えなくなってしまったのですから、わたしに出来る事はありませんよ?

ともかく一旦お家に入りましょう。

でも、わたしが魔女っ娘さんにならないと漁業が壊滅のままです。


「むぅぅ、せめて、せめてステッキプリ~~ズなのです!」

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