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この世界は

どうにも、この老人が嘘や冗談を言っている感じはない。横の赤い髪の男は泣いているし、グライスも神妙な顔をしている。

 最初、森でグライスとゲールを見たときは、脳内が二次元に侵食された系の残念なコスプレイヤーだと思っていたが違うらしい。

「あの、私がその姫巫女だってなんでわかるんですか?そんな特殊能力とかないですし。」

由香がそういうと、老人は上品に笑った。

「いくら純度の高い魔法石とはいえ、たった一粒からこれほどの質量の魔法生物を生み出すなど、加工法則を無視した魔法加工は姫巫女しか成せぬ技。貴女様は、まぎれもなく姫巫女です」


(魔法生物?)


由香はなんのことかわからないように首を傾げた、すると床にかけられていた布団がふわりと浮かび上がり、目の前で球体へ変化した。

「に!!」

まん丸の体、つぶらな瞳、喜びを含んだ声。由香は盛大に叫び声をあげた。


「姫巫女様!どうなされました!?」

扉がバンッと勢いよく開き、髭もじゃの男が入ってきた。由香は、男を見て全てがつながった。

森でのコスプレ、老人の話、そして目の前の男。由香はそれらを、とてもよく知っていた。


「ヴァイス!!」

由香は転がり落ちるようにベットから飛び出すと、髭もじゃの男ヴァイスに飛びついた。



―――間違いない。これは、この世界は。最近発売され買ったのはいいけれど、仕事が忙しすぎてパッケージを開けてもいないアクション系RPGゲーム「ウィッチクラフトⅡ」の世界だ!!!―――

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