表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

Color

作者: 夜明

当たり前を当たり前の様に生きる日常が、何だかとてもつまらなかった。


そしてそれをつまらないと感じる自分を、もっとつまらなく思った。


全てがモノクロに見えて、何を話しても何を聞いても刺激もクソもない。


こんな世界生きていても何の意味もないんだと、そう思いながら死ぬに死ねずに今まで生きてきた。




けれどふとした瞬間に思った。

世界は、こんなに淡い光に包まれていただろうか?


冬が去って春が来て、出会いと別れを繰り返す春は一番嫌いな季節だった筈なのに。



春一番の風が吹いて木々がざわめき、桜が散る。



その散った花弁達は、役目を終えるかのようにゆっくり、踊るように落ちていった。


モノクロだった世界にはオレンジ色の光が差し、太陽が木々の間からこぼれて、


さっきまで灰色だった桜の花は、淡いピンク色をしていた。



まるで世界が変わったようだ。




これは気分屋な神様からのプレゼントなのだろうか。



だとしたら感謝しなくてはならないね。



おかげで俺は、もう少しだけ生きられそうだ。



さぁ



色の溢れた世界に歩み出そう。


はじめの一歩。踏み出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ