6話 強敵現る!
さっきまでの照りつける太陽が嘘のように今はどんより曇っている。
勿論、これならばみんなの大事なとこは見える!って思うじゃん?今ブルームはオレの服で、他の三人も魔物化してるんだよね。
何故かって?この天候を作り出してる大物が海に居たからだよ!
今オレ達の目の前にはでっかい龍……いや海蛇だろうか?そんなのが七体も居る。
ここに来て魔物の強さのインフレってやつかな、激しいよな、最初はスライムにウルフとか兎だったわけじゃん?
ここに来て、フェニックスとかスゲーって思ったのに、続いてこの巨大海蛇の団体さん。
正直逃げようとも思ったのだがそうはいかないらしい。
シロが言うには一瞬でも背中を見せたらやられるっていう話だ。
それに海蛇達の中に一匹色違いが居てそれがこっちへ来たがっているのを他の海蛇達が抑えているという風に見える。
「多分マスターに引き寄せられているのを引き止めている感じなのではないですかね」
ブルームの言うとおりっぽい、海蛇はシロ達に目も呉れず俺だけを睨んでいるからな、それは嫉妬による視線だと思う、今までの人生でそんな視線感じたことなかったけど、なんとなく分かってしまう。
「それにしても、初めての強敵じゃないか?」
「そうですね、ここまでの者とは会ったことはないですね」
シロはあいつらから視線を外すことなく淡々と返答してくれる、余裕がないのだろう。
「しかし、あいつら水属性だろうな、どうやって攻撃すべきか……」
「ご主人、属性って何か関係あるんですか?」
「そりゃそうだろう、水属性って言えば火に強くて、風とか木とか雷とかに弱いって相場が決まっている」
「そんなのがあるんですねぇ、知りませんでした」
クィールは知らなかったのか――――つか、みんなも知らないらしい、相性とかそういう物を。
「で、水にはこの中で言うと風のララがいいんです?」
「いや、どうだろうな、オレが知っている範囲だと効く奴もいれば効かない奴もいる」
ゲーム知識とはいえ、ゲームによって属性の設定が違うからな。
「ご主人様、この間言ってた軍団合体というのは?」
「あーアレね、やったことないけどぶっつけ本番で大丈夫か?」
「私は大丈夫ですね」
「ララも平気です」
「私は火なので皆さんに合わせます」
「じゃあ、いっちょやってみるか!ララを先頭に軍団合体だ!」
オレの号令の後に三人は巨大海蛇四体の作る壁に向かって走り出した、ララを先頭に、シロ、その後とクィールがついていく。
海蛇達はオレ以外に興味がないのか、三人を脅威だと認識していないのかどちらかわからないが、微動だにしない。
先頭を行くララから強烈な風が発生する、風は次第に強くなり、一つの地面に横たわる竜巻のような状態になり全身していく。
これには流石の海蛇達も驚いている、が――――何もできなかった。
ララ達は竜巻と一体化し、巨大な風で出来た大鷲の形状のエネルギーとなって飛び立った、そして……海蛇達の首が切断され、砂浜に落ちた。
空高く舞い上がった大鷲はその途中で消え去り――――空からララ達が落ちてくる。
オレは咄嗟に駆け出した、三人を受け止めるために――――だけどクィールが背中にララを乗せ、両足でシロを掴んて、滑空しながら降りてくる、良かった――――オレはこの時油断してしまった。
「危ない!マスター!」
服になっているブルームから聞こえる叫び声に、オレは海を見ると、さっきまで色違いの海蛇を抑えていた二体がこちらへ突っ込んでくる、その目は赤く光っていて激昂しているようだった、よほど仲間を殺られてショックだったらしい、物理ならブルームで無効化出来るとは言えあの二体の突進は受け止めきれない、どうする!?
その時だった――――
「ダメー!!」
先ほどまで足止めを食らっていた銀色の海蛇が叫んだ――――どうやらお喋り持ちらしい、そいつが叫ぶと同時に、どんよりした雲から激しい稲光が突進してくる二体に降り注ぐ。
二体はオレにたどり着く前に黒焦げになって息絶えていた、銀色がオレの元へ泳いでくる。
リヴァイアサン(銀・♀)を仲間にしますか?しませんか?――――
「あんなの見せられてしないほうがおかしいだろ、仲間にするさ」
『リヴァイアサン(銀・♀)がなかまになった!』
『リヴァイアサン(銀・♀)になまえをつけますか?』
「イヴだな」
ヴとイを取って並び替えただけだが。
『イヴはよころんでいる』
「私イヴ?イヴ!よろしくー」
なんだか無邪気そうだな。
名前:イヴ
性別:♀
年齢:十
種族:リヴァイアサン(銀)
称号:海龍の姫
性格:無邪気
属性:氷・炎・雷
装備:無し
特性:雨乞体質
特技:お喋り
落雷
火炎放射
吹雪
属性三つとか……つか十歳って十歳でこれとか、いやそれよりも項目増えてないか?称号と性格ってなんだよ、つかお姫様?
じゃあさっきの六体は護衛かなんかだったのか?
オレはとんでもない奴を仲間にしてしまったらしい。




