21話 朱の影響
オレ達三人が西に向かい始めて二日経ったある日のこと。
「ご主人様、クィールの匂いがします!」
「本当か!?」
シロがクィールを発見したらしい。
「虎と猫の気配もします、けど……これは血の匂い?」
「ホントだなんか物凄い血の匂いが」
ミライの言葉に従って匂いがする方を探ると、血まみれの肉塊のようなものが三つ並んでいた……目も背けたくなるような、死骸とも言える状態だ骨や臓器が見え蠅が集り蛆が湧いている。
「こんなことって……」
オレはショックのあまり吐いてしまった。
「ご主人様、アレはまだ生きてますよ?あんな状態ですが私にはわかります、あの蠅と蛆の魔物を合成して治療しましょう」
正気か!? あんな状態で生きてるだって? ……確かに臓器が脈動してはいるが――――いや迷っている暇はない、オレが今助けるぞ!
オレ達はまず三人を引き剥がした、三人とも寄り添っている為にこのまま合成をするとクィールに虎と猫が混ざってしまうからだ。
シロや、ミライの白い髪や肌も真っ赤だ。
オレはまず、見た目が一番ひどい虎の治療を始めた。
虎の体内に手を突っ込んで、蛆やその他の虫型魔物を混ぜる、基本的に合成は混ぜた魔物に属性や見た目が左右される、虫っぽい虎ってそれはそれで嫌だなーなど思っていたら、虎の体に朱い紋様が浮かび上がった。
猫も同等、そしてクィールの番だ。
「やあ、ご主人……来てくれたんだね」
かろうじて喋れるらしい、目は空いていないようだが、オレに気づいたようだ。
「あまり喋るな、今治してやるからな」
オレはクィールの体を慎重に触った、丁寧に丁寧にオレはクィールに合成をした、結果……
名前:クィール
性別:♀
年齢:十九
種族:ヴァーミリオンフェニックス
称号:不死朱雀
性格:大らか
属性:朱・炎
状態:異常なし
装備:無し
特性:不死
特技:お喋り
自己再生
朱炎紅翼
天空飛翔
また朱か……ミライの時もそうだったが、どうもドーラの攻撃の影響らしい。
それからオレは虎と猫を仲間にして名前をつけてやった。
名前:タイガ
性別:♀
年齢:十四
種族:ソウルタイガー
称号:白朱の霊虎
性格:慎重
属性:朱・白・霊
状態:異常なし
装備:無し
特性:朱霊波動
特技:お喋り
地砕
剛爪朱薙
咆哮
名前がいい加減適当だが、許してもらおうか。
見た感じ白虎というものは基本黒白の虎柄だが、こいつは朱白の虎柄だ、手足に霊気のようなオーラを纏っているように見えるが……ちゃんと生きてるのか?
名前:ロネ
性別:♀
年齢:十三
種族:シャッテンカッツェ
称号:黒影の猫又
性格:狡猾
属性:影・朱・黒
状態:異常なし
装備:無し
特性:影入り
特技:お喋り
影引っかき
影落とし穴
闇討ち
黒猫の尻尾が二股……朱要素は何処に? 尾の付け根に朱い模様があるように見えなくもないが……あ、いや目が朱いな。
「こんなもんか、蠅とか蛆とかの影響がなくて良かったがドーラの攻撃は一体何なんだ? 朱っていうのは一体?」
「ご主人、たぶんですけど、属性の中でも特別な物だと思いますよ? なんとなくですがそんな気がします」
そこら辺はドーラを取り戻してから聞いてみるか。
「よし、回復はすんだな……早くドーラを追いかけるぞ!」
オレ達は再び西を目指して進みだした、ロネはオレの影に潜んで楽をしているが、シロ・タイガ・ミライがオレと人化したクィールを背に乗せて運んでくれるらしい、これでドーラに追いつければいいんだが。




