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Lost memory  作者: ぴかちゅう
第一章
4/15

LINE

 目が覚めると外はもう暗くなっていた。

 ひとまず布団の中から手を伸ばしスマホを探す。

 スマホを手に取り画面を見てみるともう22時を過ぎていて表示された時刻の下側を見るとLINEの通知が200件近くたまっていた、内容を見てみると俺が寝る前に結成されたグループの会話がはずんでいて普段学校で女子と話すことがない男子共がチャンスとばかりに女子と駄弁りまくっていたらしい。

 学校では地味そうに見えるやつほどここではイケイケに見えるのは気のせいなのだろうか。

 ピロリン

 そんなことを思っているとなんとも不抜けた音がスマホから流れる。

 どうやら十五夜とおやがコメントを書きこんだらしい。

 それを見て俺は全身に鳥肌が立った。

 『蓮起きたみたいだな、おはよ~』

 なんで今俺が起きたことを知っている!?超能力者なのか?

 十五夜の後に続きクラスのみんながおはようとコメントを書き込んでくる。

 起きてまだ五分も経たないうちにつくられたこの状況にうろたえながらも俺はコメントを返すために内容を考えた。とは言ってもおはように返す言葉なんておはようくらいしかないことに気づいた俺はコメントを返す。

 『おはよう、でもなんで今俺が起きたのがわかったの?』

 おまけに起きてからすぐに抱いた謎も聞いた。

 『既読機能でわかった、今までグループに入ってるやつは最低一回はコメ残してるけど蓮だけ残してなくて、既読も1人足りてなかったからな』

 ふむ、そんな機能があったのか。納得したと同時にモヤモヤも消えて十五夜が超能力者とか思っていた自分を恥ずかしく思う。

 はぁ……寝たばかりなのにもう疲れた、今すぐにでも寝れそうだ。でもここで寝たら二度寝になるのか?まぁ何寝に分類されるのかなんてどうでもいいことか。

 などと意味のわからないようなことを考えた俺は適当にLINEを返して部屋を出た。

 居間に向かうと机の上に母が作ったと思われるラップされた夕食が置かれているのを発見、今日は生姜焼きかまぁまぁだなと評価をつけるとレンジで温めて食べた。

 腹を満たした後今度は風呂へと向う。

 浴槽に入り湯に浸かると自然と声が出た、一日の疲れはこの時の声の大きさで決まるといつもこの時に思ってしまう。さっきまで寝ていたのに出た声が思っていたより大きかったのは気のせいなのか。

 風呂から出ると髪をタオルで乾かしながら自分の部屋に戻った。

 そして携帯を確認すると案の定通知が溜まっている、相変わらずクラスの男子共が女子と話していたらしい。しかし12時を過ぎた今さすがに話しているやつはいないみたいだ。

 そんな時通知音が鳴った。

 『お、さっきの人が帰ってきたみたいだね おか~』

 また超能力者か……

 そんなことを思いつつ名前を見てみるとそこには『リン』という記された名前があった。俺のクラスにリンという名前がつく人は葉月 凛しかいない。

 なんでこいつ明日も学校だっていうのにこんな時間まで起きてんだ? てか、おか~ってなんだよ俺がまた見るまで待っていたってことか?

 いやそんなわけがないだろう、まず俺はあいつとそんなに話したことないし……

 俺は一人で何を考えているんだろう、とりあえず返事を書かなければ。

 『ただいま、ってかなにこのやりとり?』

 正直ただいまなんてものすごく恥ずかしい、これではクラスの男子共と同じではないか。

 『えぇ~普通だよ?君ノリ悪いんだね』

 普通なのか?このやりとりは普通なのか?それにノリが悪い?……たしかによく言われる気がしなくもないな。

 『悪くて悪かったな、てかなんで葉月さんはこんな時間まで起きてるの?』

 『勉強してるからかな(笑)』

 本当かよ……。失礼だとは思うが、俺、葉月さんのことは勉強とかそういうの苦手な人って思ってたんだけどな、ほらだらしがないというかなんというか。

 『葉月さんが勉強、あまり想像つかないな』

 『えー、私こう見えても意外と真面目なんだよ』

 真面目な人ってあまり自分のこと真面目って言わないと思うんだが、これはますます嘘くさいがまぁいいだろう。

 『あまり、遅くまでやってるとまた遅刻するから今日はこの辺にしておいたほうがいいんじゃない?」

 なんかおせっかいな人みたいになったな。

 『そうだね、そろそろ寝よう。おやすみ』

 本当に寝るのかという疑問が浮かんだがこれ以上は聞かないことにしよう。

 『おやすみ』

 そう返すとここで一気に疲れがのしかかる。恐らく緊張していたせいだろう。

 今日は何かと疲れた まだベットを出て2時間ちょっとしか経ってないというのに大分経った気がする。

 そんなことを思いながらも俺はまた眠りについた。

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