「それはそうと缶コーヒーでも如何ですか?」
さよなら
まだ指先に、あなたの温もりが残ってるけれど
あなたとのキスの味が、まだ消えてないけれど
お別れなのは、ちゃんと解ってるから
火傷しそうなほど熱くて
ちょっぴり苦くても
とろけそうな程甘い
そんなあなたが、今でも大好き
お金を出して手に入れたものとは知っていても
でも、どうしても忘れられないの
幾度別れても、あなたに逢えるのが嬉しくて仕方ないの
また会えるよね
その時はきっと、あなたは違う顔なのだろうけど
きっと、あなたは私を潤してくれるから
本当にありがとう
さよなら
大好きだよ
――また、逢いましょう
「なんて言っても、捨てるのは毎回私の方なんですけどね」
そう言って、彼女はまだ暖かいカフェオレの空き缶をゴミ箱に捨てるのでした