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七色の精霊使い  作者: ぽけぽけさん
地球では高校生だったのに、異世界では異能者であり冒険者です。
8/12

戦闘終了

巨大だ。

コカトリスと言う生き物はかなり大きい。

石化ブレスは吐かないが、確かに鳥系ボスモンスターの風格を纏っている感じはする。

確か、今は産卵期で凶暴になっているのだとか。

・・・そりゃ、凶暴になるわな。

地球で言う、八月九月の蜂の巣付近のようなものだろう。


あ、御自慢の鋭いくちばしに何か挟んできた。えさか何かかな?まあ、こっちにとっちゃ好都合。

ひぃ、ふぅ、みぃ、・・・・・・十五匹弱か。普通は群れで活動しないはずなんだけどな。産卵期だからか?

どっちにしろ俺たちに勝てないことは確定済みだ。


「いくぞ」


小声で冬華に合図。俺は腰の刀(翔製)を手に取り、言葉をつむぐ。


「我が身に宿れ。光の娘」


精霊付与。

辺りに存在する精霊を刀の中に封印。最大限の力を発揮させる。


聖・十文字斬り(グランド・クロス)!」


防御を許さぬ、神速の二連撃。コカトリスの腹部に斬撃。

十字状の光る傷。その中央に刀を差し込む。そして―――


「弾けろ」


光精霊が刀を通りコカトリスの内部へ。体の中で爆発。体の内部構造をズタズタにされ、巨体が斜めに沈む。


「ギャアアアアア!!!」


その横からコカトリスが一匹突っ込んでくる。ジャンプして拳を叩き込む。

拳から魔力を放射。サッカボールよろしく吹っ飛ばされたコカトリスが森に巨大な道を作り上げる。


「『アクアカレント』」


俺のはるか上空を消防車のポンプから吹き出るような超水圧の砲撃が通り過ぎた。視線を上にずらすと、コカトリスの足がさっぱりと消えていた。攻撃の主は冬華だ。俺が振り向いたのに気づくと、見惚れてしまうような笑みを向けてきた。


「『フレイムアロー』」


冬華の手に、炎を纏う大弓が虚空から出現する。弦を引くと、炎が収束し巨大な矢となった。

目標は足を失ったコカトリス。飛翔する無慈悲な一撃は苦もなく穿ち、貫く。

隕石のように山に墜落し、大きな揺れを生む。


「貫け」


旋風が巻き起こり、収束。巨大な槍状になり、コカトリスの身体を刺し貫く。

勢いよく槍を引き抜くと、コカトリスはよろけて数歩たたらを踏む。腹の中央がごっそりと消えてしまったかのように抉られていた。大きなコンパスで引いたような円がコカトリスの身体を綺麗に切り取った。骨の断面と内臓が覗いていた。身体をプルプルと震わせたかと思うと、急に思い出したかのように穴から血や臓器が噴き出てきた。喀血し、膝を崩し、地面に前のめりに倒れ絶命した。


「『ダグストーム』」


土が飛び、石が舞い、岩が跳ねる。冬華の魔法が発動した。風と土の混成魔法ハイブリット・スペルは砂嵐としてコカトリスを襲う。

視界が茶色に染まる。ヒュンッ!、ヒュンッ!、ヒュンッ!と音が連続する。風を切り裂く、刀剣類の素振りする音によく似ている。

刹那、コカトリスや側に生えている樹木などが全方向から一斉に乱れ切りにされる。弱々しく小さく血が噴き出た。一つ一つの切り傷は小さいが、十重二十重にも大量に存在する。下手すればある程度大きな傷よりも、総ダメージ量は大きいかもしれない。

あれの正体はおそらく土魔法で造られた鋭利な土の刃の数々だろう。土や石などを鉄石創造アイアンメイクで変化させ、風により一気に乾燥。その後再び鉄石創造でナイフくらいの刃を作り、風に乗せて飛ばしたというわけだ。

エグいよな、あれ。

何せあの攻撃、傷口自体は小さくても全身を覆うかのように攻撃するせいで、全身は痛いわ、その後身体は動かないわできついんだぜ。しかも、即死しないし。じわりじわりと追い詰めるとかどんなサディストだよみたいな魔法だ。


「『スプライト・フラッシュ』」


続けて放たれる青白い電撃の閃光。剣の形をとり、轟音と共に上段切り。目を焼いてしまいそうなほどの眩い光が辺りを包みこむ。あまりの熱と電力に地面が蒸発する。地面を走り迸る斬撃はコカトリスを黒焦げにする。

どうやら中に導電体は入っておらず、切り裂くことは無かったようだ。その場合は間違いなくプラズマが発生するが、というかプラズマよりもあの一撃の方がやばいと思う。


それにしても、この魔法のオンパレードはなかなかすごいな。って、炎水風(雷は風の派生)土を使うってことは四大魔法士フォース・マジシャンか。俺たち珍しい能力ばっかだな。

俺の能力、精霊使いは前に説明したとおり使える人は百もいないし、翔の錬金術は五十万に一人いればいいほうだし、四大魔法士は百から二百万に一人いればいいほうだ。

余談だが、全属精霊を操る人間は俺だけだ。無双だ、ひゃっほーい。


「燃え尽きろォ――――――ッ!」

「『グランドファイア』」


瞬時。

辺りの景色が白に染まる。

白い炎は超高温である印である。物理法則にしたがっているので、黒い炎とかは出ない。

この俺たちの魔法の破壊力は圧倒的過ぎて、蒸発してしまうだろう。塵も残さずとはよく言ったものだ。

炎の本流は波となって、コカトリスたちを飲み込んでいく。一体、二体、三体。

意識的に感じた時間はほんの十秒にも満たなかったか。あたりは消し炭残さず綺麗に蒸発していた。


「・・・これで終わり」

「終了・・・だな。ちょっと派手にやりすぎたか」


覚えている限りで、五つの上級魔法が発動したと思う。向ける対象が違うと思いながらも、翔たちが待つであろうふもとに下りていった。



当然苦情来ました。



「さてと、これで終わりか」

「一通り任務終了。出世までまっしぐらだね」

「・・・まだ行ける」

「そりゃ移動は歩いていないし、魔法使ったの俺だからな。疲れてないのは当然だろ」

「そのキチガイな魔力におかしいの札を一票入れる」

「同じく」


ケルベロスとコカトリスの討伐も終わり、エルフの二人と別れたあとギルドで終了の報告を終わらせたところだった。


「さてと、金はあり余ってるしたいした問題はないな・・・。ちょっくらパァーっと行こうぜ」

「賛成。久々の食事だね。まだ身体が慣れていないからさ」


いまの地球では一日三食が基本だが、この世界では一日二食が基本である。正直言って高校生の俺たちにはきつい。

昔の日本のようだ。言い方を変えれば、文明がそこまで発達していないととることもできる。


「どこ行くか?」

「中央都のあたりでいいんじゃないか」

「・・・珍しいものが食べれる」

「いや、むしろ珍しいのが普通だから」

「なんか嫌な食べ物あるよな。見た目はイチゴ、味はゴーヤとか意味分からないし」


ギルドのドアをくぐろうとしたとき、突如一括のような鋭い声が響いた。


「待ってくれ!七色の精霊使い!」


その声の主はなんとここのおさ、ギルドマスターだった

このバトル中にはかなりキチガイナ能力が出ましたが、これは敵設定が弱すぎただけで、チートではないので御了承を。今度のバトルは、実力が拮抗した相手と戦う予定です

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