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出会い・・・だよな一応

 目を開けると、見知らぬ天井・・・じゃ無くて。

 見知らぬ、だけど誰だかは思い当たる超絶美少女のドアップが目の前にあった。


 「うわーお」

 「ユーキさんっ!気が付いたんですねっ!」

 「ぐふっ」


 いきなり全力ハグされる俺。

 しかもこれおっぱいだよな・・・やーらけー・・・至福♪

 しかしだな、この状況だとな、息出来ねーんだよ・・・。


 「ええぃ!離せっ!」

 「きゃっ」


 無理やり引っぺがす。


 「窒息死させる気かっ?!」

 「す、すみませんっ!嬉しくてつい・・・」

 「俺って寝てただけなんだろ?」

 「そ、そうですけど・・・もう3日もお目覚めにならないので、心配で心配で・・・」

 「3日も寝てた?」

 「はい、多分その、召喚時に何か負担が掛かったんだと思いますが・・・」

 「原因は解らねー、と。」

 「はい・・・すみません。」

 「ま、仕方あるめぇ。お前も初めてだったんだし。」

 「そう言っていただけると・・・でもホントに良かったです・・・

  このまま寝たきりだったらどうしようかと・・・。」

 「あーまー、心配してくれたのはありがとな。」

 「いえ、そんな・・・」


 うーむ・・・

 お約束とはいえ、このレベルは反則だろー?

 ルックスには文句つけよーも無ぇ・・・。

 腰までの金髪。透き通った碧眼、当然ボンキュッボン。ツルペタだったら萎え萎えだったがな。

 おまけに仕草とか一々可愛いんだよこいつ。完敗だぜぃ。

 

 「そいやお前って魔族だよな?」

 「はい。正確には王魔族ですが。」

 「王ってこたぁ、お前魔王一族とか?」

 「はい。父は魔王でした。」

 「おおぅ!お前王女かよ!」

 「それって・・・洒落ですか?」

 「ち、違っ!」


 何でだろ?

 ぶっちゃけ初対面なんだが、なんでこんな気安いんだ俺ら?


 「ところでクレア。」

 「はい?」


 そこで小首を傾げるな!可愛い過ぎるんだよ!


 「腹減った。」

 「あっ!すぐ用意いたします!」

 「うむ。」



 

 「おー、美味そうだな!」

 「お口に合えば良いんですが・・・」

 「万一俺の口に合わなくても、お前は気に病む事は無いぞ。」

 「え?」

 「同じ世界でも、場所によって味付けとか全然違うんだ。

  ましてや俺は異世界から来たんだぜ?

  味覚が違ってても不思議じゃ無えわな。」

 「むー、なんか口に合わないのが前提になってるような・・・?」

 「いやな、俺の世界だとな、お姫様=殺人料理 って図式があってな・・・。」

 「うー・・・そんなのは、こっちでは通用しません!」 

 「まー、取り敢えず食うけどさ。

  ・・・あー、解毒剤用意しといてくれる?」

 「ひ、酷いですっ!」

 

 膨れっ面してたクレアだが、それでも解毒剤らしきモノを用意してるトコが可愛いよな。

 まーこいつの腕云々とかじゃ無くて、こっち、もしくは魔族には安全な食材でも、俺には毒物ってー可能性があるわけで。

 敢えて言わなかったけど、こいつもそれに気付いたっぽい。意外と頭良さそうだな。


 にしてもこいつ、雰囲気は結構大人っぽいのに、表情や仕草とかが子供っぽくて、キョーレツに可愛いんだよなー。

 俺もうカンペキにヤラれたかなー?


 「うむ・・・美味かったぞ。」

 「ホントですか?!」

 「ウソは言わねーって。美味く無いのを美味いって言っちゃうと、ずっとそれ食わなきゃならなくなるだろ。

  後から、実は美味くなかったとか言い難いからなー。」

 「うふふ・・・それはそうですね。」

 「つーわけで、ホントに美味かったから安心しろ。」

 「はい♪」



 食後のお茶中・・・


 「そいや、150年ここから出てないんだよな?食材はどっから?」

 「あ、倉庫に沢山あるんです。」

 「いや、腐ったりしねーの?」

 「保存の魔法が掛かってるので、問題無いんです。」

 「150年もか?」

 「普通は1年くらいで保存魔法は切れちゃうんですが、私が掛け直してますから。」

 「魔法って便利だなー・・・。」

 「使い方次第ですね。」

 「ふむ。・・・あー・・・やっぱ良いや。」

 「何ですか?」

 「あー、良いって・・・」

 「気になりますっ!」

 「・・・じゃあ訊くけど・・・お前をここに閉じ込めたのは親父さんなんだよな?何でだ?」

 「・・・その事でしたか・・・

  父は、まだ幼かった私を守ろうとしたんだと思います。」

 「守る?・・・戦争か。」

 「はい・・・人間に奇襲されて・・・魔王城も陥ちそうになって・・・

  父は私をここへ連れて来て・・・ぐすっ。」

 「ごめん、もう良いよ・・・。」


 やっぱここは抱きしめてやる場面だよなー・・・あー照れるぞおい。

 うぅー、こいつも抵抗しねーし・・・照れ臭過ぎるっ!

 でもこいつ・・・ずーっと一人ぼっちだったんだもんな・・・。

 少しくらい甘えさせてやっても良いよな・・・。


 「寂しかったんだな?」

 「えっく・・・はい、寂しかったです、凄く寂しかったですぅ・・・」

 「よし、これからは俺がずっと一緒に居てやるからな!」

 「えっ?でも・・・外へ出たら自由だからって・・・」

 「自由だからな。お前の傍に居るのも俺の自由だろ?イヤか?イヤならやめるぞ。」

 「///意地悪です・・・。」

 「じゃ、傍に居てやるから、美味いメシ作れよな?」

 「・・・はい。///」

 


 


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