閉廷そして相方帰還
「ぶつかって来たのはそっちが……「否、真は互いのよそ見によるもの。更に金を盗んだという証言も嘘……だな」
「なっ……」
今やヘルズキュアを開眼したドーリィには、そんな嘘を暴くなどたやすかった。
「『偽証言及び被告人への侮辱、更に相手を軽く脅迫したことにより、判決は……死刑』!!」
「馬鹿な……!!」
呆気に取られるクラースに躊躇なく、ドーリィはチェーンに通してあった小さい鎌を取り出した。
途端にそれは実物大の本物となり、怯えるクラースに恐怖を追加させた。
「ライトシックル……こいつの餌食になれ」
「ふ……ふざけんな!! そんなの認めねぇ!」
「『ジャスティスの掟その三・裁判官の判決は絶対』。残念だっ「ノワールストーップ!そこまで」
「「「!!?」」」
ドーリィの振りかざしたシックルと裁判の判決を止めたのは、馬車乗り場で別れたあのレドだった。
ドーリィは不満そうにレドの手をシックルから解いた。
「……何で止めたの」
「あー…まあ可哀相じゃん? それに、今の罪じゃ死刑にはならねぇし」
「……ていうか、ノワールって呼ばないでくれる?」
「わりっ」
悪気がなさそうに謝るレドにイライラしながらも、ドーリィ改めノワールはシックルをまた合ったようにチェーンに通し、小さくしてしまった。
「判決またやんのは面倒だし、ノワール放棄しろよ」
「ノワールは止めろ」
「良いから」
「……分かったよ。『裁判放棄。訴訟を無効とする』!」
陣とバリアが消えたかと思うと、すっかり縮こまっていたクラースは慌ててどこかに逃げっていってしまった。
残されたイヴはどうすれば良いのか分からない状態らしく、固まったままだ。
「おーい……イヴ」
「ノワール何したんだよ?」
「何もしてないし、ノワールって呼ばないでくれる? 何々、昔犬に噛まれて犬が怖「ぉおおおおま、まだヘルズキュアついてたのかよ!!?」
「あとお化け屋敷で十字架恐怖しょ「マジ止めろ! プライバシーの侵害だから!」
「あの……」
二人が騒いでいるうちに正気に戻ったらしいイヴは、かなり勇気を振り絞って二人に疑問を問い掛けた。
「何?」
「お兄ちゃん達……もしかしてサルーン一家の裁判官?」
「そうだけど」
「本当? 僕……実は……」