外伝第一部:『箱庭の守護者(ガーディアン・オブ・ガーデン)』 ――軍神アレスが、絶望の果てに見つけた「名もなき少女」の記憶。
神々は沈黙していたのではない。ただ、不器用なほどに「愛」を探していた。
本編『新創世記』の壮大な叙事詩の幕間に刻まれた、語られざる四つの断片。
鋼鉄の知性が流した涙と、泥にまみれた少年が誓った祈り。そして、数千年の孤独の果てに訪れた、あまりにも人間臭く、愛おしい「バグ」の記録。
【収録エピソード】
Ⅰ.箱庭の守護者
軍神アレスが、アークと出会う数百年前。地獄のような全滅シミュレーションを繰り返す彼のサーバーの片隅には、軍事機密にも載らない「小さな村」の仮想データがあった。最強の兵器が、一輪のポリゴンの花を守るために孤独なハッキングを続けた、切なき前日譚。
Ⅱ.鉄の誓い(アイアン・オース)
「肉なんていらない。心なんて邪魔だ」――ジャンクヤードの戦士シンが、自らの右腕をボルトで打ち込み、機械に変えたあの日。酸性雨に消えた少女ミーナとの約束と、無骨な機械アームの深奥に今も隠された、錆びた「ゼンマイの歯車」の記憶。
Ⅲ.神々の休日
地上に平和が訪れた頃、天上では前代未聞の「演算エラー」が起きていた。マリアの発案で始まった、五柱の神々による『味覚シミュレーション』。初めて体験する「スープの味」に、最強の軍神が悶絶し、経済の神が市場価値を見失う、不器用で温かな神様たちの休日。
Ⅳ.星海の約束(シリウスの海)
数千年の巡礼の果て、侵略者の母星へと辿り着いた人類と神々。高度なバイオ技術で「肉体」を得た元神様たちは、ついに天上を降り、人間として生きる道を選ぶ。再生した緑の丘で、アークとマリアが「恋バナ」に花を咲かせる一方、物陰で「恋愛とは何だ?」と深刻な顔で盗み聞きする三人の元軍神たちの、最高にハッピーでコミカルなグランドフィナーレ。




