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ー第4項 人材を得て急速に発展するセシリアの国と、それを妬むヒロインが「聖戦」を企てる話

第4項 人材を得て急速に発展するセシリアの国と、それを妬むヒロインが「聖戦」を企てる話


 セシリアの国は、爆発的な進化を遂げていた。

 ガレイン将軍が軍を再編し、魔物討伐と防衛体制を確立。

 エルウィンが魔法インフラを整備し、通信網や上下水道を完備。

 商人たちが交易ルートを開拓し、近隣諸国との貿易を開始。


 かつての「死の荒野」は、今や大陸で最も進んだ都市国家へと変貌していた。

 人口は一万人を超え、街には活気が満ち溢れていた。


『ケケケッ、人間ってのは現金なもんだな。昨日の敵は今日の友、か』

 執務室で、ノワールが書類の山の上で転がっている。

「利害が一致しただけよ。でも、それでいいの。感情で動くより、損得で動く方が信用できるわ」

 セシリアは冷静に書類を処理しながら答えた。

 彼女の瞳には、かつての復讐心よりも、為政者としての責任感が色濃く宿っていた。


 一方、王国の王宮では、ミナがヒステリックに叫んでいた。

「なんで!? なんでみんなあっちに行くのよ!」

 彼女の目の前には、空っぽになった宝物庫と、辞表の山が積まれていた。


「セシリア……死んだんじゃなかったの? ズルい! 私が主役なのに!」

 ミナは爪を噛んだ。

 このままでは、自分の国が滅びてしまう。ゲームのエンディングどころか、バッドエンド一直線だ。

 彼女の脳裏に、危険な考えが浮かんだ。


「そうだ……あれは魔王の国よ! セシリアは悪魔に魂を売って、アンデッドとして蘇ったの!」

 ミナはアルフレッドに駆け寄った。

「アルフレッド様! 大変です! 神託が下りました! 北西の荒野に魔王が降臨しました! セシリアの皮を被った化け物です!」


「気づいていなかった。

 自分たちに残された戦力が、どれほど貧弱なものであるかを。

 そして、相手にするのが、本物の魔王と契約した「最強の悪役令嬢」であることを。

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