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ある辺境のギルド職員について  作者: レスカ
魔王とギルド職員
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 お互い慣れてると言わんばかりに、朝食を囲みながらトロッポさんに情報を整理した紙を渡す。


「ではこちらが今日のお仕事です」


「なんか少なくない? これで合ってる?」


「安心してください、間違いありませんよ」


 アリシアさんが復帰したからといって、もちろん居候の対価としてトロッポさんにも働いてはもらう。

 というか比重的にはトロッポさんに少し重めにしている。それでも数を減らせているのは、当人の強さに起因しているだろう。


「この仕事を休んでいた人が復帰しまして。その影響です」


「へー。私のほかにも物好きがいるもんだ」


「物好きという評価は違いありませんね。ところで何か欲しいものとかありますか?」


「また急だね。私としては、食事付きで泊めてもらえるだけで十分だけど」


 正直なところ最初は、メイズのゴールド程度に依頼を片せれば御の字程度に考えていたのだが、彼女はそれを遥かに超える仕事ぶりを見せている。なにかご褒美があってもいいだろう。


「こう見えて私はあなたを高く評価しています。褒賞のようなものですから、高すぎないものであれば遠慮なく言ってください」


「そういうことなら遠慮なく。王都で流行りの2対でメッセージのやり取りできる、首につけるやつあるじゃん。あれ欲しい。暇な時の話し相手になってよ」


「トロッポさんの腕を考えれば、仕事の後時間を持て余してしまうということですね。わかりました。この近辺で手に入らないか調べた上で、無理そうなら王都まで行って調達してくるので、少し時間はかかるかもしれません」


「えっ、いいの? あれ高いしてっきり断られるものと」


「今までの仕事ぶりは、それに見合う価値があると思ってますから」


 高いものと想定していたのはお姫様が使うような高級品であって、普通に流通している少し高いものであれば全く問題ない。

 むしろ今まで食生活にしろ環境にしろ、一般人の生活レベルで大丈夫だったのが不思議なくらいだ。何日も宿なし飲まず食わずを経験したせいだろうか。


「いずれお渡しするので、今しばらくお待ちください」


「やった。楽しみだな」

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