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「お待たせしました、トロッポさん。初仕事です」
「待ってました! 『仕事見繕ってくるからお待ちください』って言われたはいいものの、数日空いてたけど大丈夫?」
「そこはまあ色々とありまして。疲弊していたトロッポさんの休息期間も兼ねていまして」
自宅で朝食を囲みながら、ギルドで吟味した依頼表を元に、自分なりにわかりやすく情報を整理した紙を5枚手渡す。
自己申告では強いらしいが、いきなりかなり強めの魔族を割り振るわけにもいかない。
選んだのはブロンズでも問題ないであろうものから、場合によってはゴールドでも苦戦するかもしれないものまで用意した。
「メイズ近辺での魔族退治のお仕事です。個人的な見解から相手の強さ順に星の数を割り振ってあります。これらを1週間以内に倒してきてください。ペースは任せます。一応命あっての物種ですから、厳しそうであれば諦めて撤退してもらっても構いませんが、泊まっていいかの査定には響きますよ」
「笑止。私が敗走するとでも? ないない。こんなよくわからない奴らに負ける? ないない」
「油断大敵ですよ」
「いやあ、それこそ天地がひっくり返ってもないよ? 私はたくさん強いからね」
身に纏う服と装備はあの後綺麗に洗ってある。冒険者としての常識は薄そうだが、どうあれ自信はたっぷりで、慢心というわけでもなさそうに見える。少し期待しつつ待つとしよう。




