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「さて、どこから話しましょうか」
「前よりかなり賑わっているが、まずはこの場所が安全になったのかから頼む」
「それであれば、当面の危機は去ったと見て間違いないでしょう」
「ふう、本当に竜王はどうにかなったんだな」
しばらくして安全になったという噂を聞きつけて、情報屋のドミノも様子を見に戻ってきた。現状を聞いて安堵している様子。
「これでもすごい感謝してるんですよ、王都の書庫に行ってなければ、今頃はメイズ諸共消し炭でしたから」
「やはり通用したか。世界樹の素材についてはどこから?」
「いえ、使ったのは世界樹じゃないんですよ。あんまり大きな声じゃ言えないんですけど、大悪魔の一つを解放しまして」
「……今なんて?」
「こう、鎖の悪魔を解放して契約もしまして、竜王は封印してもらいました」
「大犯罪者がギルドに平然と……」
失礼な。ここが無くなれば次は王都やら他の地だ、ここで押さえ込んだのだから些細な話である。それにバレてないから問題ない。
「まあ、ここまでする必要のある相手だった、ということでひとつ」
「そうだな。大悪魔の封印が破られたことなどなかったからか、神殿が封印を確認して騒いでる様子もないし、こればかりはな」
「竜殺しでも、竜王には叶わなかったということです」
「人の限界ってやつなのかね」
裏で情報屋をしてることもあって話がわかる。しかし竜王が消えたという情報が広まった後で、何か影響が出てくるかは気がかりなところだ。




