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ある辺境のギルド職員について  作者: レスカ
ドラゴンとギルド職員
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「鎖?」


 ドラゴンの爪が盾に触れた瞬間、ドラゴンの爪を弾き、そこから大量の青白く輝く鎖が伸びてゆき、鎖がドラゴンの爪どころか前足までがっちりと封じていた。


『鎖だと!? 何をした!!』


 叫んでもがくドラゴンに対して、動く余裕も答える余裕もなく、ただぽかんと死ぬまでの時間が伸びたと思っていたが、気づけば近くに角の生えた燕尾服の人物が立っていた。


「恩人との契約により、参上したるはヴィルヘルム。以後お見知りおきを」


『貴様、あの時の悪魔か!!』


「なるほど、これは人の手に余るわけだ。行けばわかると言っていたが、彼が私を頼ったのも納得できる」


『この鎖を解放しろ!!』


「それはならない。恩人からはこれを使ったのなら、その相手を処分してほしいとも頼まれているのでな。お前には退場してもらうとしよう」


 ヴィルヘルムと名乗る人物が指を鳴らせば、直後ドラゴンの周囲から鎖が巻き付き始め、足、翼、尾、胴、頭と、順に覆われては鎖ごと消滅を繰り返してゆき、最後には巨大なドラゴンは跡形も残っていなかった。


「ああ。それとこれを渡すようにも、頼まれていたのだったな」


 そしてヴィルヘルムは私の傍に回復ポーションを置き、空間を割いてどこかへと消えてしまった。


「悪魔って……。なんだったんだろ」


 なにひとつ理解できなかったが、体は限界なのでもらったポーションを飲む。

 ともかく私は助かったのか。

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