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「キリハさん、これは?」
「先日魔族から助けてもらったお礼です。たぶんアリシアさんの近くにいる限り、私は頼ってしまいますから。その都度しっかり感謝を伝えるべきと思いまして」
「そんな、べつにいいのに……」
食べ物はたまにあげてるような気がするし、戦闘面で役立つものなんてわからないから、青い石のネックレスにした。こういうときはアクセサリーに限る。安物なのはどうしようもないが、感謝は気持ちありきともいったものだ。
「これはあれです。お金の貸し借りで関係が切れてしまうように、頼りきりだといずれ愛想をつかされてしまうかもしれません。アリシアさんはそんなことはないと思っているでしょうけど、このあたりはしっかりしておきたいんですよね」
「うん、それならもらっておくね」
「これからも同じようなことがあるかもしれません。呼んだときは早めに来てもらえると助かります」
「任せてよ、何を置いてもすぐに駆け付けるから!」
頼りきりなのはどうにかしたいが、実際にどうにかできるかはまた別である。
「ところでなんで魔族がいたの?」
「私にもわかりません。通りがかったところで遭遇したんですよね……。メイズに来ること自体ほとんどないはずなんですけど」
「何かありそうだね」
こちらからポーションをかけた結果であることは伏せておくことにする。明かしたら今まで以上に執着されるかもしれないし、アリシアさんにもよくないと思うから。




