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「キリハさんおはよー」


「おはようございます」


「依頼ある?」


「いえ、今は特にないですね」


 やはり一気に狩り尽くしたのが効いているのか、少し湧き速度が鈍っている気がしないでもない。はたして。


「じゃあそうだ。折角ああいう話もあった訳だし、戦力増強のためにキリハさんも整理できるよう、現状のメイズについておさらいしてみよう!」


「よろしくお願いします」


 アリシアさんの提案は突然だが、尤もである。何が必要かを知ることも、また重要である。


「ではまず大前提として、ここは私の一強体制で存続しています」


「はい」


「その下にメイズに居着くゴールドが13人ほど。けどこれについては、現状ドラゴンに対抗できるかっていうと、そんなことはない。あとはシルバー以下の有象無象ね」


「なるほど」


「呼び出せるかは別として、すぐに動かせる範囲にある戦力はストレイ支部のミスリル3人くらい。けどこれはストレイ側の都合に左右されるし、承諾を得られたとしても移動のタイムラグは発生する。突発的な危機には役に立たないっとことね」


「ふむ」


「これで全部ね」


「……」


 アリシアさんに頼りきってるのは把握していたが、改めて確認するとこの惨状である。でも流石に、何時でも全部アリシアさんがやってるということはあるまい。体調を崩したり、別に用事があった時とかどうするのかと。


「えっと、一応隠し球とか独自のコネクションがあれば、参考までに教えていただきたいのですが」


「ないよ」


「……いや、そんなまさか」


「ここに来てからは、一人でずっと狩り尽くしてるよ?」


 全部アリシアさんがやってるということだった。皆勤賞である。目を背けたくなる真実がそこにあった。


「わかりました。今は大丈夫だとしても、保険は用意しておくに越したことはありません。ミスリルを招けるよう少し頑張ってみます」


「いや、一人でも大丈夫だけど」


 そうは言っても、不測の事態が起きた際に滅びかねないのはまずい。というか今の今まで、よく誰も動かなかったなと不思議になるレベルだった。   

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