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「キリハさん、大丈夫?」


「ご心配おかけしましたが、この通り。後遺症もなく、全快していますよ」


「よかったあ……。それとごめんなさい」


「謝罪はもういいですって、誰にでも間違いはありますから」


 通常の仕事に戻り、やはりアリシアさん対応であることに変わりは無いが、アリシアさんはやはり尾を引いている様子。


「竜種ある?」


「いえ、依頼を出すまでもなくアリシアさんの手で、片っ端から綺麗に片付いてます。今のとこは無いですね」


「よかったあ、取りこぼしない……」


「あれはドラゴンがギルド前まで押しかけてきた、異常事態だったというのもあります。基本的には篭ってるので、そこまで心配することもないんですよ?」


 吹けば飛ぶ一般人とはいえ、そもそもドラゴンらはある程度離れた地に湧くので、メイズ自体は平和が続いていたように。ということである。

 しかし主戦力がこの調子では、今後に影響も……。いやないか。だってドラゴン湧く度に赴いて、すぐに始末する程度にはエネルギッシュなのだから。戦闘のコンディションに問題がないのはいいことである。


「では、こうしましょう。私としてはもう済んだことですが、アリシアさんは納得いってないみたいですし、ギルド関係なしに個人としてひとつペナルティを課します」


「ペナルティ?」


「アリシアさんに罪の意識が残っているようなので、それに対する罰です。とはいえすぐには思いつかないので、今後どこかで私が望んだ際には、何でも言う事をひとつ聞いてください。何時になるかも不明ですが、まあそれも罰の一部ということで」


「言いなり?」


「そうです、言いなりです。もちろん、死んでこいとか無茶なことは言いませんから、ご安心を」


 罪には罰を。戦闘コンディションに問題ないとはいえ、この状態が続くのは、アリシアさんの精神衛生上よろしくないはず。形として突きつけることで、下手に慰めるよりも効果はあると思ってるけど、その辺どうなんだろうか。


「何でもひとつって、なんか不穏な気配しかしないんだけど……」


「アリシアさんが今回の件を、重く受け止めているみたいなので、大抵の指示には従える程度の天秤は、既に出来上がっているはずです。あともう一度言いますが、指定がないのはすぐには決まらなかったからです」


「うーん、わかった。了解」


 とにかく伝えたいのは、今回の件は済んだことなので、飲み込んで楽にしていいって一点に尽きる。ゆえにペナルティはあくまでオマケ、これからもアリシアさんには頑張ってもらわねば。


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