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ある辺境のギルド職員について  作者: レスカ
ドラゴンとギルド職員
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「キリハ、今日はリードから連絡があるわ。連絡役として残されたのはこれが目的だっけね」


「おや、意外と早いですね……。上手くいってませんように」


 朝イチでリュミが来た。王都に連れ戻せると、欠片も信じて疑っていない。たぶん無理だろうが万一もある、怖い。と、そこに。


「キリハさん! 依頼くださいな!」


「残念ね、キリハはこれから王都に向かうのよ。リードの報告が終わってからね!」


「うわあ、朝から元気だねぇ。それ本当?」


「まだ未定です。とりあえず、報告を聞きましょうか」


 リュミが手早く連絡用の魔法を使うと、手元にリードの映る映像が映し出された。なんでも向こうとは、リアルタイムで繋がってるそうな。アリシアさんとそれを覗き込む。


「おお、この距離でも繋がったか。なかなか便利なもんだな」


「リード、交渉の結果は?」


「なぜか無理だった……なんでだろうな」


「は?」


「幹部連中に掛け合ったが、あれだけ粘ってダメだったんだ。本人も乗り気じゃないのに、無理強いするもんじゃないってことかね。こっちはこっちでなんとかやってみるとするさ」


「いや、何言ってんのよ」


「お前も帰還魔法で回収するから安心しろ、なんか迷惑かけて悪かったなキリハ。達者でやれよ!」


「ちょ、まっ!」


 その会話を最後に、足元に現れた魔法陣の放つ光に吸い込まれ、慌てるリュミは無事王都へと飛ばされた。よし、面倒事が片付いた。


「さて、今日の依頼ですが、近場にストームドラゴンがありますよ。なんでも、嵐を引き連れて現れるとか」


「いやまあ、あれが帰ったのはよかったんだけどさ。……もうちょっとなんかないの?」


「なにもありませんよ。強いて挙げるとするなら、私の前での争いがなくなったのはいいことです」


「まあそれもそっか。いってきまーす」


 今日も元気に依頼書をひっつかみ、ご機嫌にギルドを出ていくアリシアさん。何事も平和が一番である。


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