クリスマスのあと……
あのあとの小話
「なんか疲れてるみたいだけど、大丈夫?」
「そりゃそうよ。あの悪魔……」
「ヴィルヘルムさん何かしたっけ」
「いやそうじゃなくて、かくかくしかじかで」
トロッポ曰くあの悪魔はガチでヤバイやつだから、近いだけで気が気でないとのこと。
いやまあ竜王にぶつけてる時点で今更な話である。
一般人の弱さゆえに、その強さを感じ取れないのが大きいだろうか。
考えていると、トロッポはとんとんと孫の手で肩を叩き、うつ伏せに寝そべり始めた。
「まあ大丈夫だって。トロッポのことも嫌いじゃないみたいだし、もっと肩の力抜いて」
「それができないから困っているって話で。あのクリスマス会の中の挙動全部演技だったし」
「器用さの極みだ。全く気付かなかった」
楽しそうにしてたのも、笑顔まで全部無理していたというのか。恐ろしいやつだ。
「あーきつい。上に乗って、押しつぶして」
「はいはい、いつものね」
疲れたという時は、決まって同じ体勢で上に乗るように要求してくる。
床と挟まれて、上から全身が圧迫されて気持ちいいのだとか。
乗る側なので文句もないが。
「まあ実のところ、こっちも対応は慎重になってるんだよね」
「え、そうなの? そんな風には全く見えない」
「トロッポが危惧している通り、あの人の指先ひとつでメイズくらい簡単に消し飛ぶだろうし。だからこそクリスマス会に呼んだりした。そういうことなので、頑張って早いとこ慣れてもらえると嬉しい」
「そっか、それもそっかあ……」
対等というより、ヴィルヘルムさんの方においしいとこを流しつつの関係である以上、こういう機会はあるだろうから、トロッポにも耐性をつけてもらわねば。
大晦日のおまけとしてお納めくださいな




