表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
賢者レアの復活  作者: huwanyan
48/68

新アベラール領

1週間後、レア達は飛行船で領地に向かった。領地までは早朝に出発して到着は夕方になる。そこで領主館に一泊して次の日に出発する。


「新アベラール領は山脈に囲まれた領地で崖も多く、湿地帯もあり沼も点在しています。狩猟の盛んな領地で、狩で仕留めた獲物を使った料理を食べる領民が多く、そういった意味では平民もEランク相当の実力を持った方が多いと言われています」


カミーユがパスカルとヤンに教えている。ベラも興味深そうに聞いている。いずれは自分も関わる領地なのだ。興味があるのはいい事だ。ついでにレアも持っている情報に違いがないかを確認する。


「という事は、最低限の防衛は出来るって事?」

「そうですね。また、近隣の森にはハーブも多く自生し、それを料理に使う事が多い様です」

「美味しい?」

「ハーブをそのままは食べられないよ、ベラ。肉の臭みを消す目的で料理に少し使うか、薬として煎じて飲むかだよ」

「そういう事ですね」

「薬は嫌!苦いもん!」

「薬湯はそんなに苦くないよ」


薬湯はハーブティーの様なもの。あまり苦くはないが、どちらかと言うと予防策の側面が強い。症状が出てしまうとポーションを必要とする。


「領地にいる間に狩の訓練もしましょうか。ベラもそのくらいなら出来るし」

「何を狩るの?」

「あそこならヤギかしら?」

「そうですね。崖に多く生息するクリフゴートがかなりの数います。あとはマーシュワイルドダックもいますね。今時期は脂肪も多く蓄えている頃かと」

「いちばん美味しい時期ね」


不幸中の幸い。最も良いシーズンに来ることが出来た。弟子達の良い訓練にもなって一石二鳥だろう。


「美味しい鳥さん、いっぱい狩る!」

「あんまり狩りすぎたらダメよ?来年の分がなくなっちゃうから」

「はーい!」

「……レアがちゃんと親している、だと……!」

「まさに『レア』よね~」


何か言ってるよ、あの2人。誰が面白いことを言えと?


「丁度領地に入りましたね。パスカル様、ヤン様。下をご覧下さい」


そう言ってカミーユが床をコンコンと叩くと、床が透明になった。


「これ、馴れねーよな……」

「ケンさん、高所恐怖症だもんね~」


床が抜けているわけではないし、外からもただの木の船底にしか見えないのだが、中からは外がよく見える。レアが自分の飛行船にだけ搭載したシステムだ。観光資源にはなりそうだが、貿易船には必要ないからね。


「こうしてみると、結構繁栄しているよね」

「そうですね。平均的に強い方が多いせいか魔獣も討伐できますし、その分税金も入りますから」

「でも、何か違和感がある」


パスカルは静かに言う。


「違和感、ですか?」

「何か、上手く言葉に出来ないけど……ここの領民さんは幸せなのかな?」


ああ、なるほど。そういう事か。


「生きていられるだけ儲けものなのでしょうね。戦わなければ死ぬだけ。ある意味で、廃村になった村が見せしめになっているのかもしれないわね」

「明日は我が身、か」

「まあ、そうよね〜。私達だって~、明日も無事に生きている保証はないもの~」


ヤンは首を傾げているが、カミーユも何かを悟った様だ。


「ここの方々は領主から見放されて滅びた村を見て、いつ領主に見限られるかと怯えながら暮らしていたのでしょう。この環境では見限られればアンデットになるしかないのですから」

「そっか……だから見せしめ、か」

「生きるために必死で強くなるしかない。でも、どうしても戦うことに向かない人はいる。そういう人は……」

「アンデットが減らないわけよね」


一見すると問題のない領地だが、根深い問題を孕んでいそうだ。そしてそんな小さな違和感に気がついたパスカルは非常に頼もしい。パスカルの頭をそっと撫でた。


飛行船は領主館に新しく作った発着場に着陸した。降りると、家令と代官が出迎えてくれた。


「お帰りなさいませ、ご主人様。そして皇帝陛下、女帝陛下。代官を努めております、エタン・フォン・ジラールです」

「家令のバティスです」


代官のエタンはジラール騎士男爵家の長男で、父親である当主は王国騎士団の魔法師団長だ。下位貴族で領地も持たず、大臣にもなれず、貴族としては王都に少しだけ豪華な屋敷が与えられるくらい。どちらかと言うと騎士にとっての名誉と、若干給料が上がるだけだ。

本当ならば家業を継ぐ立場なのだが、エタンは早くに見放されているそうだ。その理由は簡単。『無才』だから。その代わりに必死で勉強していたため、代官としての役割は担えるのだ。しかも騎士男爵家の男児でもあるため剣術は身に付いている。最低限の魔獣討伐や狩りはできる。だからこそ宰相の代官を任されるまでになったのだが。

そして家令のパティスは空間魔法の使いで、生まれは商家。平民だが特例で学園に通っていた事もあり、貴族には慣れているのだ。宰相とは同級生で、よく一緒に行動していた事から領地の屋敷で執事を任される事になったのだ。この関係性なら闇ギルドの構成員だと思われていても仕方がないのだが、彼は真っ直ぐな性格であるせいか構成員にはなっていなかった。まさか仕えていた主人の一家が闇ギルドの構成員で、当主がギルマスをやっていたとは思わなかった、と静かに言っていた。確かに誰も思わないだろう。とは言え、あまりにも疑いがかかりやすいし、だが経験は豊富でこのまま隠居させるのはもったいないため家令として再雇用したのだ。


「よろしくね。皆さんを客室にご案内して。パスカルとヤン、カミーユ以外は部屋に荷物を置いたら領地の視察をお願い。パスカル、ヤン、カミーユは私と一緒に執務室に。ベラもおいで」

「「「「「はい」」」」」


屋敷の中は綺麗に保たれている。装飾品も多く残されており、羽振りが良かった事が伺える。これでも件の罰金としてかなりの量のお宝が売りに出され、宝物庫もほとんど空っぽになっているそうだ。流石は宰相だっただけはある。まあ、闇ギルドのギルドマスターだった影響もあるだろうが。

執務室も必要最低限の家具と本のみが残っている。ここはリオネルの趣味部屋と化していたそうで、彼が気に入っていたお宝が多く置かれていたそうだ。その結果としてこの非常にシンプルな執務室なのだという。


「先代領主は領地運営のほとんどを私に任せておりました。余程の事でない限りは報告もしておりませんでした」

「そう。うちにはセバスチャンもカミーユもいるから、何かトラブルがあったらどちらかに報告をあげて頂戴。彼らを介して報告が入るだろうし、いざとなったら弟子達が動いてくれるだろうけど、それでも定期的に領地に足を運ぶわ」

「よろしくお願いします」

「じゃあ、運営状況を教えて頂戴」

「かしこまりました」


領地運営は特に困った事はない様だ。税金も問題なく、やはり廃村に発生しているアンデットの群れと、その奥にあるダークピンキーで溢れた里が問題だ。誤って廃村の周辺に近づいてしまったりすると、アンデットに襲われて死んでしまい、その死体もアンデット化してしまう。狩りをしている最中にアンデットに襲われてという人が多いのだが、例えば領民同士のトラブルで相手をアンデットの群の中に誘い込んで、という事も多いらしい。また先代領主一家が気に入らない人間を廃村に送って殺す、なんていう事も起こっていたらしい。領民達にとって廃村の存在は恐怖の対象だったのだ。悪戯をする子供にも『悪い子は廃村に放り込むよ!』と言われるそうだ。


「まずは廃村ごとアンデットを始末して、それから里に向かって光属性の魔力を放出する。里がどうなっているかは分からないけど、少なくとも村のあった場所は広大な敷地が広がる事になるし、里から先に行くと、帝国との国境だから、そこも何とかしないといけないわ」

「できれば貿易の要として、拠点を作って欲しいな」


ケンは言う。隣り合わせになっている帝国の領地は国の直轄領らしい。そのため、皇帝の意思でどうとでもできるそうだ。これから帝国との貿易も盛んになる。定期的な交渉を行うのに国境付近に拠点を設置する必要があった。それをレアの領地に設置するのは良いかもしれない。


「分かったわ。前向きに検討しましょう」

「うちの国も〜!」

「まあ、そうなるでしょうね。どの道おたくとも貿易はするんだからまとめた方が良いわよね」

「ありがと〜!担当者の選定をしとくわ〜」

「その内に担当者同士で会談する必要もありそうだな」

「どうせなら国境を跨いで建物を建てて、そこで3カ国から選抜された貿易担当役人を常駐させるとか」

「それは良いかもな。運がいい事に、海からあの国境付近まで運河が通っている。それを少し伸ばして、建物の下にまで水を流せばアンリの国からも来やすいだろう?アンリは問題ないが、他の人魚達は定期的に水に浸からないと乾涸びちまうし、どの道各国用の執務室も必要だろうからな」

「その運河の近くに部屋を作れば良いってわけね。特に夏は日光が当たりすぎると、それはそれで乾涸びるものね」

「私は特殊な魔導具を持ってるからね〜。たまたま宝物庫を掘り返したら見つけた400年前の私が使っていた魔導具なんだよね〜」

「そりゃあ羨ましいな。俺の所は価値が分からなくて鉄塊になっちまってるのが多くてな。この時代にアダマンタイトとかヒヒイロカネとかなんて、その価値が分からなくなってるみたいでな」

「ああ。私の魔導具は『賢者の魔導具』って事で残っているに過ぎなくて、素材の価値とかは全然分かってないのよね……」


弟子の教育で驚いたのは、レア鉱石の価値などの知識までかなり欠落してしまっている事だ。うちの国では魔導具開発が発展していた事が幸いして、アダマンタイトは知られていたが、ヒヒイロカネはどうやら知らない者が多く、その価値も知られていなかった。ロドリグも頭を抱えていた。『良い素材が手に入んねぇ!』とレアにこぼして来たので、レアの持ち合わせを幾つか提供したくらいだ。屋敷の書庫にある鉱石の本を見て弟子達だけでなく、アルバン達も驚いていた。


「その辺の知識も教え込まないといけなくて、弟子の教育が本当に大変だったわ……」

「心中お察しだな」

「うちの国でも魔導具があるのに〜、その仕組みとか素材については〜、全く興味がなさそうなのよね〜」


我が国では学園で使われている教本もレアが関わり、来年度から新しいカリキュラムを導入する事になっている。その先生にアニエスが入る。臨時教諭としてレアも向かうが、基本的にはアニエスが担当する。

その予行練習も兼ねて、今は城で王家の子供達に家庭教師として行っている。座学のみのせいか、『狂犬のアニエス』は発動しない。実習はレアが担当しているが、それも流石に弟子達にやっている様な地獄の強化訓練はやっていない。まあ、密かにクリストフは基礎訓練に混ざっているのだが。小屋に行って行う戦闘訓練も積極的に参加している。おかげで、今のクリストフは騎士達と同じくらいの体力と実力を持っている。騎士団長はとても微妙な顔をしていたが、強いに越したことはない。


「魔導具も輸出するし、何だったら技術の輸出も良いかもね」

「交換留学が。帝国の方からは素材の提供かな」

「うちからは~、海産物とそれに付随する素材の提供かしら~」

「そんな所ね。ま、その辺は担当者を決めてからにしましょう」

「おう」


日が沈みかけていて、少しづつアンデットの行動が活発になってきているのが索敵で分かる。


「やはり領民の皆さんはアンデットへの恐怖が根強いようです」


領地の様子を視察したアドリエンヌとブリアックが報告してくれる。


「狩りで鍛えられているとはいえ、やはりアンデットは荷が重いみたいっす。複数人、アンデットとの戦闘で怪我をしている人を見たっすけど、深手を負って狩りすらままならなくなった人も多いっすね」

「私も回復魔法を掛けましたが、やはり古い怪我は限界があり、痛みなどの後遺症の緩和くらいしかできませんでした……」

「古いものなら仕方がないわよ。最近負った傷は治せたのでしょう?」

「は、はい。それは何とか……」

「オイラの持っていたポーションで症状が緩和した人もいるっす。暫くは商いが忙しいっすね」

「そう。じゃあ、ブリアック組は領地で商いと情報収集をお願い。求められる様なら討伐や狩りも手伝ってあげて」

「了解っす」

「アドリエンヌ組は私達がアンデット討伐に行っている間に狩りと魔獣討伐、薬草採取をお願い。あと周辺調査もね」

「分かりました」


アドリエンヌ達なら大丈夫だろう。


「カミーユは屋敷で代官と情報交換と屋敷でのお仕事をお願いね」

「かしこまりました」

「今回パスカルとヤンは廃村の調査に同行してもらうわ。主に廃村の後始末、アンデットの討伐よ。アンデットの行動に制限のかかる日中に行くとはいえ、かなりの数がいるみたいだから魔力や体力に注意して作戦を練るのよ?」

「はい」

「分かりました」


今回、廃村に関してはパスカルとヤンに任せようと思う。パスカルは軍師の才能がある様だから、その訓練も兼ねている。また、ヤンもパスカルのブレーンとして、また右腕としてその力を振るう訓練にもなる。


「ご主人様、カミーユ殿が屋敷に残るのであれば、このパティストもお連れくださいませ」

「ん、貴方は確か空間魔法使いだったわね?」

「はい。いざと言う時に撤退のお手伝いができます」

「ああ、なるほど」

「それに、あまり知られてはいないですが、空間魔法にも攻撃魔法がございますので」

「【重力操作】ね。あと【真空波】といった所かしら」

「流石は賢者様です」

「よく使える様になったわね。私も習得には苦労したのに」


空間魔法は文字通り『空間を認識する』という何とも抽象的な概念の元に成り立っている魔法だ。一応、五大元素・四元素の中に空間魔法も含まれているのだが、それは魔力操作が多少楽だと言うだけのこと。元素魔法の中で最も習得の難しい属性だ。パスカルとヤン、カミーユ、そして意外にもアメデが【アイテムボックス】を習得した。しかもアメデが一番最初に習得した辺りは、レアを驚かせた出来事の一つだった。


閑話休題


「パティストは空間魔法使いとして一流ですからね。宰相も緊急の呼び出しを受けた時の往来にと彼を抱えたのですよ。……宝の持ち腐れ、でしたが」

「いえいえ。領民がアンデットに襲われた時の足止めに役立っておりましたし、空間魔法使いであると同時に執事、家令でもありますから」

「いやぁ、これはうちでも欲しい逸材だぞ?」

「私も~!空間魔法って〜、概念が難しいから習得も大変なのよね~。属性は持っていても~、使いこなせない人も多いのよ~」

「レアでさえ習得に苦労した属性で、この時代にそこまで極めたんなら大したもんだ」

「そうよ〜!もう少し誇りに思っても良いわよ~!」

「……こんなにお褒めいただいて……しかも皇帝陛下や女帝陛下にまで……良い冥土の土産になりました」


パティストは涙ぐんでいる。自己肯定感は低いが、性格は良いみたいだ。


「じゃあ、パティストにはパスカルとヤンの撤退支援をお願いするわ」

「かしこまりました」

「師匠」

「うん?」

「【重力操作】って【念力】と何が違うのですか?」


パスカルの疑問はもっともだ。実は【重力操作】と【念力】はそんなに変わらない。ただ属性と魔法をかける対象が違うだけ。

【念力】は第三者に対して上から力を加えて動きを制限する、もしくは高い場所から飛び降りた時に着地前に衝撃を緩和するために使われる無属性の魔法だ。元素魔法の中には含まれていないものの、魔力操作はそれほど難しくはないが、これの欠点はアンデットには効かないという事。理由はよく分かっていないが、個人的にはアンデットはスピリチュアルな存在だからではないかと予想している。という事は精霊種にも効かないのか、と問われると『知らん』としか答えられない。誰も無属性で攻撃なんてしたことないし。無属性の代表的な魔法は【身体強化】と【索敵】だ。自分にかける事はあるが、第三者にかける事はまずない。【索敵】に関しては魔力を探るものなのでアンデットでも通用するのだが。

一方【重力操作】は空間魔法であるため、その対象は『空間そのもの』である。故にアンデットに直接かける訳ではなく、その周囲の空間が対象になっているためアンデットでも効果はあるのだ。アンデットの動きを封じるには【重力操作】が必要なのだ。


「まあ、土魔法で下からグサッといっても良いんだけどね」

「無駄も多そうですね」

「同じ魔力を消費するなら【重力操作】の方が良いわよね。習得していれば、だけど」

「一度に向かってくる数を減らせれば多少は楽。それに土魔法を合わせたら無駄は減る」

「魔力を節約するなら剣とかかな。パスカルは弓の方が得意だよね?」

「うん、魔法としての発動はできないけど、属性魔力は出せるから矢にエンチャントして放ったら貫通力もあって良いかも」

「なるほど。なら僕は剣にエンチャントして突っ込むから、離れた所にいるのは任せても良い?」

「うん。いざとなったら属性魔力だけで放出する。魔力の無駄はあるけど、最終手段はそれで」

「そうなる前に私の魔法で始末しますよ」

「はい、お願いします。パティストさん」


どうやら作戦は決まったらしい。まだ魔法として起動しない光属性と聖属性は魔力で武器にエンチャントして使うつもりらしい。確かにそれでも構わない。弓矢なら貫通力もあるから、今のパスカルなら2~3体なら一度に討伐できそうだ。ヤンも流石に貴族出身だけあって、剣の使い方は最初から綺麗だった。そこにレアの特訓もあったから体幹もしっかりして、新人騎士より少し強いくらいになっている。それに属性の魔力を纏わせれば、パティストの足止めも含めて対1戦なら問題ないだろう。


「まあ、ピンキー戦は無理でも廃村アンデット討伐なら問題なさそうだな」

「そうね~。私達は~、ピンキーの里対策に集中しましょ~」

「だね。ダークピンキーは、それはそれで良い魔石が取れるのよね」

「闇属性のピンキー魔石なんて希少だからな。問題は何に使うかだが」

「魔石の大きさ次第では、邪神対策に使おうかな」

「あ~!邪神の魔石から邪神だけ抜き取るってこと~?」

「そゆこと。ダークピンキーの魔石でいくつかに分けて抜き取れば、最悪復活しても力は弱いはず」

「量産型魔王みたいだな」

「そんな感じだね。そのくらいになれば封印は出来るし、弟子達でも討伐できそうだし」

「今無理に討伐しなくても~、大丈夫って事よね~」

「って事はあの龍脈鉱は封印しなくていいって事か?」

「あれを使って結界を張りたいのは事実だし、あれに何かあったら困るから神殿は必要だけどね」

「剣を使った封印は~必要ないって事~?」

「……いや、あそこに邪神の一部は封じておこう」


結界がなくてもこの世界の秩序が守られていたのは邪神があそこに封じられていたからだ。確実に。ならばバックアップも兼ねて、あそこに邪神はいてもらわないと困る。弱らせておけば確実に復活できないし、ダークピンキーの魔石に封じた方は弟子の訓練も兼ねて各個撃破したら問題ない。……あれ、これってもしかして、もしかしなくても……


「邪神、簡単に討伐できるかも?」

「「レアがそれ言っちゃダメ!」」

「フラグになっちゃう!」

「絶対に何かトラブル起きるから!」

「そんなに畳み掛ける様に言わなくたって……」

「お前、フラグ職人の自覚を持った方がいいぞ?」

「これ、絶対なにか起きるよね~……」


まあ、いくつか前例はあるから反論はできないけどね。


予約投稿です。いいね、コメント、誤字脱字報告などありましたらお願いします。いいね・コメントは作者が喜びます。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ