エピソード41 二人のランウェイ
私とルーベルトは、婚約お披露目舞踏会が行われるブロワーヌ王国の王城に到着した。
城の周囲には、入城順に馬車が止まっている。
その筆頭は、オーレッド公爵夫妻。
ドレスアップした二人が、城の大手門からレッドカーペットの上を歩いて入城していく。
オーレッド公爵夫人の紫色のドレスは、もちろん私のブランドのものだ。
両側には、正装した兵士達が並んで迎える。
次に私とルーベルトが、レッドカーペットの上を歩く。
私は、あの白に黒とグレーの装飾を施した、モノトーンのドレスを着ている。
ダイエットも決まって、ばっちり着こなしていた。
その横では、ルーベルトが私をエスコートする。
二人共、自然に笑顔がこぼれた。
その後を優良な貴族順に、次々と入城していく。
次に、一般の客達。
そして最後に、この舞踏会のホストであるレオドール王太子と、ミネルヴァ王女が入城してくる。
ミネルヴァ王女は、白いローブに青いマントを身に付けている。
レオドール王太子は、それに合わせた青いジャケットの軍服を身に纏っていた。
その二人の美しさに、広間で待ち受けていた私達は、大きな拍手を送る。
悔しいけど、ここでは本物のロイヤルカップルに、かなわない。
そして、私とミネルヴァ王女は、王の前でアリエッタ様とアデール様にティアラを頂いた。
本来なら、私が同時にティアラを受け取る事は許されないが、ルーベルトも王子だったので特別な扱いだ。
まず私がルーベルトの乳母アデール様に、次にミネルヴァ王女が王妃アリエッタ様よりティアラを受け取る。
ルーベルトを頼むとアデール様から耳打ちされる。
私達は、快く頷いた。
「ぬあー、緊張した―!」
控室でドレスを脱いだ私は、椅子に座って両足を投げだし両腕をひじ掛けに置いて、メイク直しを受ける。
大汗かいて、ぐったりですよ。
横では、ミネルヴァ王女も、同じ体勢で呆けた顔をしている。
普段からドレス姿ですごしている王女でも、この場は疲れるみたいだ。
控室には、私のドレスを着る貴族や私の店の従業員の女性達が次々と入ってきて、メイクをしてもらっている。
私と王女は、メイク直しと軽食をすませ、ドレスに身を包む。
まるで姉妹の様に、お揃いのデザインの赤いドレスだ。
王女は右肩、私は左肩を出しているところだけが違う。
舞踏会の、最初の余興として私のブランドのファッションショーが行われた。
城の大広間に敷かれたレッドカーペットの上を、入り口から中央まで歩いて、おじぎをして帰っていく事になっている。
私の店の従業員達から、段々と身分の高い女性がレッドカーペットのランウェイを歩いていき、おじぎをして戻ってくる。
私達の前に、オーレッド公爵夫人が、両手を広げてランウェイに歩み出た。
銀糸がふんだんに使われた、黒いセクシーなドレス。
体のラインが、はっきりと出ている。
それを抜群のスタイルで着こなすオーレッド公爵夫人の姿に、会場中から溜息が漏れる。
戻ってくる時は、今までで一番大きな拍手が巻き起こった。
最後に、私とミネルヴァ王女が、手を繋いで歩いていく。
周囲に感謝の手を振る。
「会場に集まって頂いた皆様、私達の婚約発表の場にお越し下さりありがとうございます。私達と王子達の愛は永遠に続くと誓います。私達と王子達の様に、永遠にブロワーヌ王国とインぺリア王国の友好と平和が続きますように」
私とミネルヴァ王女は、用意しておいた挨拶を読み上げた。
永遠と言うと私には自信が無かったが、ルーベルトは来世も追いかけてきそうなので、そういう事にしておく。
ルーベルトは、優しい笑顔を浮かべて私達に拍手を送っている。
こんな事、考えてて、すまん!ルーベルト。
そして、舞踏会が始まった。
私とルーベルトの周囲には、貴族の女性達が次々と集まり、私のブランドについて質問攻めに合う。
やった!思っていた通りの宣伝効果だ。
私とルーベルトは、顔を見合わせてショーの成功を喜んだ。
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