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5 狂おう雷電

こいつは、知じゃない!

顔も声も知のだが、人にぞりぞりさせる雰囲気が、明らかにほかの誰かだと間違いない。

彼女が握っている布袋に目を向けた。

その不自然な布袋を触れたら他人に変わったように僕を攻撃した。その布袋に操られたのか?

せんじ詰めると、この結界はいったい…


突然に、白い閃光が爆発して、僕は思わず横に飛びかかった。稲妻の奔流が僕の上に流れて、巨大な爆発音をして何かに撃ったようだ、多分もういくつの樹が倒れた。

「どこに見てんの?」

知、いや、その布袋が、知を操って、ニコニコして凶悪な表情で睨みつけてくる。

「出口を作ってくれてありがとうな、あほども。」

「おめえが誰だ!この結界がお前の祟りか!」

「そうといってもいいが、実情はちょっと違う。この結界は俺を封印するために作られたのだ。でもこちに閉鎖される日も末に迎えた!こいつが作った出口から離れて、この少女の身分で生きる!そのためにな!」

知が人差し指で指してくれて、憎々しげにこう言い出した。


「俺の正体を知っているお前を殺さなきゃ、なー。」


「ぐっ…」

こいつに勝てない。

僕は弱すぎる。魔力がない、なんの能力もない。あるのはこのサキュバスの身分だが、この布袋に効かないようだ。

でも、このままじゃ殺される。

こいつは真面目に僕を殺す動きだ。知が放電の能力があるみたい、でもどうすれば…


「さあ、遺言を言ってみよう、誰も知らないけどさ。」

「貴様…彼女の体を返してくれ!」

「それだけか、ほんとに悲しい遺言なんだ。死ぬ前最後の言葉が目の前の敵への乞いなんて、情けないな。」

言いながら、彼女がまた、人差し指で僕を指す。

魔力がなくても、その指先で集まる白い光点の意味が分かる。

それは稲妻が発射する前兆だ。


『ピカンー!!!』

体が本能的に左側へねじ回る、ギリギリで稲妻を避けたが、そのまぶしい光で一瞬に失明した。

「くそ、見えねえ!」

もやもやしている視野の中、一つの小さな光る玉を見た。それが次の一発だと理解した瞬間、閃光も応じて一瞬に広がる。

全身の力を使って、左へねじる構えでそのままうち伏して、何とか攻撃を回避した。

焦げる匂いが鼻腔の中を満たしてる。空に舞ういくつのピンク色の髪の毛を見ると、髪の一部が焼き除かれることを分かった。


先の攻撃で火事を起こしたため、周りもガンガンと燃え上がっている炎だらけ、火の中に向かったら自殺と同じだ。

でも目の前にいるのは自分よりなん百倍強い魔族、そっちに向かっても多分死の結末に落ちる。

もし結界の出口の位置を知ったら、冒険するかいはあるが、魔力のない僕が出口の情報を全然知らない。魔力があればすぐわかるのに。

だが、一途に逃げるのはいけない。

知の魔力より、僕の体力が先に底をつく。だからここで攻撃を避けるのはただの体力のロス。


待てないという結論を得て、僕は森の中に足をかける。

火事より、明らかに見える稲妻を乱射する魔族の脅威が大きい。

「逃げてもただ苦痛の延長に過ぎない!」

後ろから迫ってくる熱を感じて、僕は脱いでおく革靴を後ろへ投げる。

先の激運動と緊張のせいで、その靴がもう汗だらけだ。空気より導電性が強いから、その稲妻を引き寄せて僕の代わりに攻撃を食い止めた。

しょせん革靴も走るのを邪魔するだけ、捨てたら今だ。


攻撃が効かないから、知が一時に驚いて動作を停止しました。この何秒の間で僕はもう倒れた樹の後ろに回り込んだ。

これじゃ短い時間で撃たれない、僕は歯を食いしばって一気に森の中へ走り込む。

どれぐらいの時間をかけたか、僕はやっと一つの池に着いた。

どこでも火がついてる今、ここだけの温度が耐えられる。水分を補給しなければ、体力も回復できない。池を見つけるのはほんとに運が良かった。


この前に稲妻に当てなかったけど、回避の動作が激しすぎて、体に大小の傷口が開いた。

更に靴を履かないままで走れば確かに早いが、足の底もひりひりと痛んでいられない。

いつまで頑張れるとわかりません、しばらくの安全が唯一の吉報である。

でも、その布袋が絶対僕を逃がさない。という感覚がうっすらとしている。

いつに見つかると知らないけど、反撃のために、一定の準備が必要だ。

「そのくそ袋、知の体を絶対に奪い返して見せる!」


#――#――#――#――#


「やはり安心できない。」

そのピンク髪の魔族が逃げたからもう10分ぐらい。

火の海にかけた彼が生きる可能性が低いが、ゼロではない。

俺も何度もこのまま外の世界へ出ようと思ったが、彼が生きていたらまずい。

あいつきっとほかの魔族に通報して、俺を逮捕する。

俺が心配なく生きるために、俺の正体を知るやつの死を我が目で確認する必要がある。



「血の匂い…」

薄いですが、彼が漏らした血の匂いが漂っている。

この匂いで追跡すれば容易くそいつを見つけるだろう。

匂いを沿って歩くほど、血の匂いも濃くなる、だんだん地べたに着いている血の跡も見えた。


「いい匂いだよな。」

空気に溢れている鮮血の匂いで気分も良くなる。この狩りの感覚は久しぶりだ!グッハッハッハ!

ふっと気をつけば、前の木の後に、1人の魔族が木を据えて休んでいる。

そろそろ結末を決めようか。

ピカンっと閃電を放り出した後、その魔族の火と共に燃え殻になった。


怪しい。

こいつが避けるのも防犯もなし、この前反抗が激しいなのに、こんなに手軽に撃たれるはずがない。

逃げるために気力を費やし尽きたのか?或いはもうとっくに焼死されたのか?

俺が慎重である魔宝だ。慎重じゃなかったためこの結界に封印されたのだ、同じミスを二度としない。

ちょっと確認させてみよう。



その残骸に近寄ると、やっとその正体がわかった。

服を着ている木の枝だけ!そいつが血を塗って俺を騙した!

カンカンと燃える服のピースを見るうちに、身の後ろからパタパタの走り音が響き出す。

そいつの目標は出口!彼が結界から出て俺の正体を伝えるのだ、この枝人形がただの紙障子だ!


「思いのままになるか!」

稲妻を噴き出すながら、俺がそいつを追っていく。

クソ、追いつけられない。この魔族の魔力が強いが、体能が全くダメだ。今の魔族が体を鍛えないのか!

そのピンク魔族が傷を負っているのに、俺がギリギリそのスピードに追いつける。

森の木が密集しているから、稲妻が当てにくい。


このままじゃ逃がしてしまう!

突然、ひとつの池が現れた、焦がした木の葉が水面に散らばらと漂っている。

そいつがもう池の向かい側に着いたが、俺が抑えなくて笑顔を浮かべた。

「運の女神がこちに偏るそうだな!」

俺が指を上げて、激しい電撃を一気に放り出す。


池があるから、俺たちの間になんの障害物もない。

かなりの距離があるけど、俺も別にそいつを狙って撃ったのではない。

『ゴゴンゴンゴン…』と、木が次に次と倒れて、そいつの前で火の城壁を構えた。

これじゃ逃げられない。


「クソ!」

逃げ場所もないピンク魔族が、悔しそうな地元を叩いた。

「正直に言う、お前が逃げた時ほんとに驚いた。この体の運動神経が想像より弱い、あわやお前が逃げてしまうと思うけど、俺が思い過ごしたようだ。」

目の前の少年が上着がなく、全身も泥まみれで、礼儀だと称できない様子だ。

生きるために尊厳まで捨てたよな、これじゃ体面にならないな。

「さ、自分の終焉を迎えよう。」


俺が魔力を指先に集める。

この一撃で命を終えよう!

っと考えると、そのピンク魔族がいきなり池に身を投げた。

「フ…フフフ…ぷハハハハハ!グハハハハ!」

水に入るなんて、電流を避けるでも思ってんのお前。水が導電的だと知らないか!

「自暴自棄になるのか。よし、辛めなくて地獄へ送りましょうか!」


『ピっザザザザーッパ!』

魔力を電流に化して池に注ぎ込んで、電撃が終わっても水が『ピカピカ』と火花を散らしてる。水面に漂っている葉もさらに焦がした色を塗られた。

そいつはもう酸性溶液の風呂に入るように電撃を浴びて屍になっただろう。

俺が水辺に立って、最終の検査を行う。

何秒後、ピンク色の長髪が散らばした水藻のように浮き上がる。

その魔族が、背を空に向けたまま水死体になった。


これで、俺が自由になった!

もう俺を拘禁できることは無い!

何百年を待つ以上、やっとこのカゴから離れる!ギャッハッハッハ!

『パシャー』と、何かが水から伸びて来た音が下から伝えてきた。


「何っ!?」

もう死んだべき魔族が、手を伸ばして俺の足首をがっしりと掴んでいる。

こいつが何かの能力を隠したのか!?いや、それならとっくに使ったはずだ。

もう傷だらけで、走るのも苦労するはずのに、なぜ電撃を浴びても無事に生き返るんだ!

いつもこいつを狩りている俺が、なぜいきなり獲物としての気分が!?


彼がオオカミのように目を煌めいて、じろじろと見てくる、その恐ろしい目線だけで俺の行動が鈍くなる。

「お前が今、なぜこいつは死んでいないっと考えているでしょう。」

「離せ!電撃するぞ!」

「だから強者たちが頭で戦うのに苦手なんだ、この水面に漂っている葉が自然に落ちたの思ったでしょう。」

「ささっと離せ!俺を掴んでいても稲妻を放り出せる!」

こんなに脅かしても、少年もなんの動揺もない。


「水の雑質が多いほど、導電性が強い。燃えた葉の灰に塩がいる。葉を水面に撒いたら、だんだん溶けて降す塩分の作用で、池が深いほど雑質が少ない、つまり導電性が弱くなる溶液になる。」

「ふざけんな!葉だけでなんて!」

そんなに強い電撃を耐えるわけがない!

「確かにそれでも電流が強い、だから泥を身に塗った。森の火のおかげで、僕は池に入る前に、泥がとっくに焼かれて岩の鎧になった。そしてお前の電撃で砕けて、僕が溺死する最悪なエンドを回避出来た。」

「ありえない、そんな賭けをするなんて、ありえない!」

少しの間違いがあっても、こいつは命を落とす。だが、この少年が命を賭けても生きたい意志と覚悟がある!



「それでも、電撃を使える俺の勝ちだ!」

「できたらやってみよう。」

少年は少しの恐れもなくて、睨みつけてきた。

「知の体が僕より弱い。電撃を使ったら、僕に握らている知の体も電流で痙攣死になる。寄主のないお前も結界から逃げられない、焼き尽くされる結末しかない。さあ、電撃を使えばやってみろう。」

「クソ野郎がっ!俺が何百年に囲まれたのよ、俺をなめんな!」


だが、電流を出せない。

少年の言うどおり、俺が、ビビっている。

とうとう手にいるこの大切な自由を逃がすのを怖がってる。

「お前と彼女を分ければいいだろう。」

すると、足首に強い力を感じて、気をつけばもう少年に水に中へ引っ張られた。


「だから言っただろう。」

水の中で、少年はこう叫び出した。

「彼女を返してくれって!僕はお前のような卑劣なやつがすっごく嫌いなんだ。僕の怒りが治まる前に、僕を怒らせた罪を痛みで償おう!」

「い、いや、やめてくれ!!!」

池の下で、少年は躊躇なく拳を振りました。

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