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4 森とバカ

「君、サキュバスでしょう!」

少女が黒いサイドテールを振りながら、由緒なしで勝手に抱きしめてくれた。

いきなりのハッグで僕は混乱状態に陥てしまった。

この子とあったことはありますか?一体誰だろう彼女は…


「あ、ごめんごめん!興奮過ぎるから、ついに抱きました。」

僕の困る表情を見ると、少女はすぐ二歩後ずさって、頭を掻きながら笑って謝った。

少女が黒い髪をサイドテールに束ねて、医者のようなでかい白いコートを被っている。ぶかぶかとするコートが余計な飾りをしませんが、裾から漏れる足から彼女の細いスタイルも一見でわかる。首に纏っている灰色の破れたマフラーは風に乗って後ろに羽ばたこうと、灰の炎のような姿で踊っている。

白いフレームの眼鏡をかけていても、瞳の奥の純粋さも遮れられない。彼女の好奇心が生きていると思うほどにピカピカと瞳に踊っている。

ちょっと中二っぽいですが、彼女のスーパーヒーローみたいな格好がとてもカッコイイ。


「僕は(とも)月野(つきの)と呼びます、君と同じサキュバス専攻の一員です、これからよろしくね~」

「は、はい。砂丘葉須と呼びます、よろしく…」

知さんが馴れ馴れしくて、僕は一時に呆れた。でも風雪さんより付き合いやすいから悪くない。

でも、彼女もサキュバスですか?確かに超絶的な可愛さを持っているけど、その格好とサキュバスという言葉がつながりにくい。


「僕はさっき聞こえましたよ!砂丘君が第一位のサキュバスであるなんて、すごいよ!研究したい!」

「いや、大したことじゃーっ、待って、研究?」

もしかして僕が聞き間違えた?

「そうですよ!研究!僕は研究員になりたいけど、魅力の面が抜群すぎて、サキュバスの専攻に分けられて困りますよ。でも砂丘君と会ったら決まりました!」

「え?僕?何を決まったの…」

初めて話すのに。


「いや~男のサキュバスがいるなんて、面白く思わない?今後は砂丘君は僕の主な研究課題だ!そのためにサキュバス選考に入っても大丈夫!」

「まさか僕は実験用シロネズミ⁉」

風雪さんより付き合いやすいの評価を回収します。

なんで僕と話しかけると思うけど、こうゆう原因だと全然うれしくねーよ!

女の子に見ても魅力的になったと思うのに…いや、ある意味では確かに魅力的になった、研究価値の方面だけどね。


「でも研究って、どんな感じですか。」

僕を顕微鏡に乗せて見るわけもないし。

「僕は温和派ですから、過激な手段を使わないよ。」

「良かった…」

「砂丘君を死なせないから、安心して!」

「安心した…じゃねえよ!命の保障しかないなら逆に怖っ、なぜ瀕死まで至るの!?」

「だって、もし砂丘君が死んだら研究が進めないじゃん、生きてる状態限りの実験もあるし、あとは同族を殺したら入獄しちゃうよ。

砂丘君の健康を大事にしているから。」

「その救済策はちょっと遅くない!?本音を全部漏らした以上その言葉は蒼白だよ!」

「大丈夫だよ、砂丘君のクローン魔族を作ったら、砂丘君を傷つかない上で人道主義実験を行えるから。」

「人道主義を付けたらなんでも人道的になれると思うな!」


念の為に警察に通報しよう。

「どうでもいいことはさておき、始業式がもうすぐじゃない?」

「あんた容易くなにか重要な話題をスキップしていない?」

「僕は地図を取っておきますから、一緒に行こう。」

僕の話を全然聞いてない…

でも地図がいると確かに安心しますから、彼女と一緒に行ってもいいか。

「では、頼む。」

「任せて!」


……

後悔しました。

今日はもう何番目だと覚えていないが、今回こそ、正真正銘に後悔しました。

他人の過ちや運の悪さではなく、この理由無し他人を信じてしまった自身に、後悔を感じました。

知さんを信じたことが多分僕一生の汚点として記憶に長く留まるだろう。僕の緩めだけがあって、彼女に乗ずる機会を与えた。


「だからごめんなさいって、僕もこんなところまで来るなんて予想しなかったもん。」

僕は何も言えずに機械的に足を運べて、まるで脳が喪失したゾンビみたい、ただ狼狽えて前へ進んでる。

「この地図が複雑すぎて、簡単に読めないから。普段はこんな低級の錯誤をしませんよ。」

始業式がもう終わったでしょう。でも僕は4時間ぐらいをかけて歩いて、1人も会わなかった。

「そうだ、お腹空いてない?僕は栄養剤を持っているよ。200ミリリットルを飲むだけで3日間の食事を替える、無料であげよう!」

腹がぐーっの声を出したけど、そこに拘る余裕はない。

綺麗な青い空を見ると、なんとここで死んでもいいと考え始めた。


「お願い、なんでもいいから話を合わせてよ!」

「ああ…」

僕は気力なしで首を後ろに軽く振った。

「ならば、今の状況を説明してください。」

「あのう、その…僕は先導をしたいけど、地図が読みにく過ぎて、気を付けばもうこの知らずの森に…」

「読みにくい…その魔力のある地図が使用者の位置情報を示せるでしょう!明らかに赤い印が見えるのに、なんで読めないの⁉」

これはもう方向音痴の範囲を超えただろう!


「いや、ほら!この地図が僕たちの位置を示しているから、ちょっと研究したいのも人情の常じゃない?隅々まで行かないともったいないよ。

そして僕たちの進行方向も書いていないし、迷うのもしょうがないから。

そうだ!全部運のせいだ、僕たち、ほんとに不運ですね、アっハっハー!」

「ツッコミところが多すぎっ!これ以上君を責めてもなんも変わらないからもういいよ!」

なんでこんな時点で実験をするのよ!進行方向て、ちょっと歩いて、地図の印の移動によってわかるでしょう!


とうゆうわけで、僕と知さんがいま絶賛迷い中。

周りは無限に広がる夜色の木だけ、冷たい風でしゃらしゃらと響いている、凄くうす暗くて気味悪い。

今およそ十一時ごろが、太陽が全然見えなくて、世界の終わりでも臨んでいないか?

学校からこんな場所に至るなんてもうある意味の才能だ。その地図さえ、僕たちの位置を示す赤い印が見えなかった。


「でも、怪しいよ。この森に入る前にその印が見えるのに、森に入ったらすぐ消えてしまった。」

「はい、はい。分かった、君を責めないから。」

「本当だよ!責任逃避じゃなくて、地図の印が森に入るとともにいきなり消えたよ!」

そんな噓を信じるか。学校にポータルや秘密結界があるはずもないし、印が突然に消えるわけないでしょう。


「あ、砂丘君、見て見て!」

「何!出口を見つけたので⁉」

「いいえ、この足跡を見て!僕の靴のサイズとぴったりしてびっくりだよ!」

「そんなくだらないことを教えなくても…」

待って、足跡?こんな場所に足跡があると、ほかの魔族がいるという意味じゃない?

その人に尋ねたら、出る方法を知るかもしれません。


「ありがとうよ!知!その足跡が脱出の鍵かも!」

「えい?そ、そうですか?まあ、畢竟僕だからな、アッハッハ!」

知の傍に行ったら、やはり地元に両列の足跡がある、助かった!

「でも、ほんとに似合うよね、こっちの足跡のサイズ。靴の底の柄までぴったり合ってる。」

知が足跡を踏んで楽しそうに比べている。

「たぶん偶然だよね、同じ靴を履いてるなんて、君たちのセンスが似てるかも。」

「あ、そっちの足跡なら砂丘君と同じだよね、ほんとに偶然だよ!これはもう運命の出会いじゃない~」

もう一列の足跡を見ると、確かに僕の足のサイズとぴったりです。

噓でしょう…


「知、今、悪いニュースがある。」

「何?」

「この足跡が、僕の靴のがらも同じだ。」

「おお!偶然!でもそれは悪いニュースじゃないでしょう。」

「いいえ、僕も偶然だと願いますが…」

僕は右足の靴を脱いで、底を知に示した。


「僕は今朝蛇に齧られて、転んだら靴のヒールに小さなチップが生じた。その足跡何と、そのチップまで同じだ。」

「すごい!つまりこの足跡の主も転んだ?」

「ここまで説明してもわかんないか!これは僕二人の自身の足跡だ!」

「へえ!」

「お前ほんとに発明家ですか!僕より先に気付くべきでしょう!」

この人まさか研究以外に頭がとても悪い⁉


「つまり、僕たちずっと廻っているの?」

「いいえ、そうと思わない。」

言いながら、僕はしゃがんで足跡を見る。

「足跡はここから突然に現れているから、たぶんこっちは足跡の起点だ。僕たちほんとにいきなりこの森に入ったかもしれない。多分今いるところが、僕たち入るところだ。」

もしかして、無限にループする結界にはいったか?


「なるほど!結界に入ったのは良かったー。ほんとに自分が方向音痴だと思うんだ。言ったじゃん、僕は賢いよ。」

「今うれしいところじゃないでしょう!」

君が方向音痴だからこそこの結界に入っちゃったことが自覚はないか!

「急がないで、結界に出口を作るなんて、地図を読むより百倍簡単だから!今結界の術式を解き明かす。」

「本当⁉知が想像より頼もしいよ!じゃあお願い!」

でも地図を読むのはそんなに難しいと思う知がやっぱり方向音痴…


知がコートのポケットからいくつの小型機械を取り出して、地元にあぐらで座って、結界の解読を始めた。

僕は忘れた、どんなに非常識な魔族であっても、知が一応自分の能力でこの茶味学園に入るのだ。

魔力のない僕と比べて、彼女がどういっても優秀な魔材である。

みんなも優れているのに、僕だけが何もできないことで、心配を混ざる憂げな気持ちが胸に広がっている。


「出来た!出口を作ったよ!」

『ぽぐっ。』

という音を聞いて、出口の音だと思うけど、実にある白い布袋が地面に落ちて生えた音だ。

知も布袋に注意を惹かれて、じろじろと突然に現れた布袋を見ている。

純白の布袋はおよそ二十センチぐらい、地元に落ちったけど少しの埃も見えない、美しい光を柔らかに反射してる。


ぼくは絶対にこの怪しい布袋を触らない。今僕は思っているのはこの森から脱出するだけだ。

「面白そう!」

でも子供っぽいというか、研究者が持っている好奇心というか、知が手の動作を止めて、すぐ布袋を拾って観察し始めた。

「やれやれ…」

『ピッカ!!!』

という音が激しい閃光が伴って僕の耳を襲撃した。


強い稲光が僕の後ろの樹を打ったとやっと気づいた。

紛れる葉のハラハラと落ちる音に続いて、何メートルの大樹が腰斬られて、不自然に燃えて倒れた。

その元凶が、いま布袋を握っている知だ。

「危ないよ!何をしてるんの!」

サプライズをしてもほどがある、なんなんだよ彼女が!


「フン、偏ったか、やはりこの魔族の体に慣れていない。」

何が違う。

知が自分の手を何度も握って、まるで他人の体を手探っている。

「今度は、偏らず殺すぞ、ぐっひっひ。」

こいつは、知じゃない!


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