表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/245

反省会

 「ほら、緑茶。ホットで良かったよな?」自販機から戻ってきたキキはペットボトルを差し出す。

「あ、ありがとう」

シオンは乾いた喉を熱い緑茶で潤す。

「さて、暖かいものも買ってきたとこで反省会といくか!」と、キキ。

「反省会?」

「お前さ、パンチはいいけどキックがものすごく駄目なんだよ。バランス悪いし威力はないし。受けとか構えは仕方ないとしてあれはひどい。あれなら蹴らないほうがマシ。」

「まぁ……生まれてこの方なんかを蹴るのってサッカーくらいだったし、それも5年くらいはやってないし……」

「それはあとから取り戻すとして、とりあえずストレッチからな。ちょっと座ってみ?足投げ出してぺたーんと。」

シオンは言われたとおりに足を投げ出して座る。地面の冷たさが下半身全体に伝わる。

「じゃ、足ちょっと広げてみ」

足を広げる。限界まで開いて直角くらいになった。

「よいしょ、と。じゃあ……」

とキキも座り込み、内側からシオンのふくらはぎに足をつける。

「手」

差し出したシオンの両手を、キキはしっかりと握りしめ引っ張る。

「えいっ!」

バキョッ

キキは脚力で無理矢理シオンの足を広げ、嫌な音とともに角度は120度くらいまで広がった。

「ゔおおおおお……ううぉ……」

言葉にならない声がシオンの腹の底から漏れ出る。

「はいいちにー、いちにー」

キキは掛け声に合わせてシオンの足をゆさゆさと押し込む。

「あぁ!ああ!」

逃げようにも足が動かせない。シオンにできるのは、されるままに悲鳴を上げ続けることだけだった。



無理なストレッチは筋を傷めたり関節が外れたりすることがあります。やめましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ