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地上で

 シオンたちの住む街の商店街。キュステアは一人歩いていた。何もかもが彼女にとってはじめて目にするものばかりで、視界すべてがキラキラと輝いているようだった。

彼女は電気屋の前で立ち止まる。テレビにはシオンが戦うヒーローショーの録画が映し出されていた。

彼女の見た目は7歳か8歳くらいの少女、少し服の色合いがサイケデリックなこと以外は特にこれといって目立つところはないため、当然ながら通りすがる人はガラスにくっつく彼女のことを気にも留めない。

「カッコいい……」

キュステアは呟いた。キラキラとしたこの世界の中で、その緑色のヒーローは何よりも強く輝いている、と彼女は確信した。

「この人のところに行けば、きっと、もっと素敵なものを見せてくれる……」

キュステアは電気屋のガラスから離れ、何かに引かれるように歩き始めた。どこへ向かっているかはわからなかったが、この方向へ行けば彼に会えると、何故か確信していた。


一方、裏山にはキュステアを追ったイーシュムが降り立っていた。彼は誰もいない斜面で、何かを企むようにニヤリと笑った。

「さて、お姫様を探しに行くとしましょうか……」

奇しくもその足は、商店街に向かっていた。

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