説教
大分、ネタが出てこなくて困った。
ユイが目を覚ましたのは昼を少し過ぎた頃
だった。
「寝坊助さんです。やっと目を覚ましたぁ...」
見渡すと泊まっていた宿まで帰ってきていた。シャムが運んだのかと思案していると、ふとシャムの目元が若干ではあるが赤いことに気づく。
「ごめんね、シャム」
心配をかけたことを少し反省し、素直にシャムに謝る。
「ねぇ、シャム。多分だけど今回の件は私のせいだと思う。だから...」
「うん、大丈夫。それでも...ユイを一人には出来ないもん」
シャムがどう思ってユイにこんな言葉を掛けたかはわからないが恐らくユイが思っていたよりもずっとユイのことを見てきたのだろう。
特に忌み子として周りの負の感情をよく見てきたシャムだからこそユイの気持ちを理解できるのだろうか。
「ありがとう、シャム」
「どういたしまして」
一瞬の沈黙のあと、シャムは続ける。
「でも、やっぱり、許せないから説教」
色々とシャムにも文句が合ったらしく、それから一時間程の説教を受け、町にてアイスらを買って機嫌を直そうとするユイだった。
ーーーーー
「ダモンもガモンもやられちゃったと...」
魔王城にて、報告を聞いた魔王は予想通りともガッカリともしていない、呆れたような顔で小さめに呟く。
「やっぱりダモンにはあの術式の弱点は伝えとくべきだったかなぁ。それにしても、四天王とかほざいてるけどこんなに弱いんだったら解散、いや、いっそのこと処刑でもいいぐらいかもね?」
特に最後の方は目の前にいる少し痩せた長身の男に言うように強調する。
「ひぃ、私にチャンスをください。数日以内にはしっかりと始末してきますから」
「分かった分かった、早くどっか行ってくんない?どうせ期待なんかしてないし」
手で追い払われ、そそくさと退散する痩せた男。
彼の名はチェスター。魔族。もう二人しか残っていない四天王の一人である。内心では魔王に不満たらたらだが、面と向かって魔王に文句をいえる程の度胸もない。
だから
「ち、ちきしょおぉう。くそがっ、あの糞野郎。
あんなに威張って、俺をバカにして。裏をかいていつかその首をかき切ってやる」
結局、コンパクトにまとめただけっていう




