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召喚された勇者は復讐をする  作者: あめみや
第三章 魔族編
26/39

能力

やはり、いったことを守れないんですね。本当に申し訳ないとは思っております。

「悪いが、こっちからいかせてもらうぜぇ」


すでに、ダモンもガモンも走りだし、ユイとの距離の差も縮まっている。


落ち着いた素振りでそれを眺めるユイ。


相変わらずの鈍器のガモンと無手のダモン。


ガモンが脳筋なことは今までのやりとりでわかるだろう。だが、ダモンは攻撃を避けようともせずに攻撃を受けておいて、眉ひとつ動かさなかったために特殊な能力持ちなのだろう。


それゆえに、少しばかり慎重にならなければならない。


ユイの手には先程までの刀は既になく、新たな双剣が握られている。


先にたどり着いたガモンの攻撃を双剣で逸らし、右手の方の剣を投げる。


音にするとプスリといった軽い感じだが、それは深々と額に刺さっており、誰もが絶命したと思える攻撃である。


ユイもそう思いたかったが、その場の全員がそれは有り得ないと分かっていた。


ならばどうするかは話を戻す。双剣で鈍器を逸らしたあと、空いた右手で掌底をガモンの顎に

放つ。


放たれた掌底は顎に当たるかというところだったが武器の方向転換は早く、鈍器の攻撃もユイに当たろうとしている。


ユイは、鈍器を足で踏みつけ、掌底を当てるのではなく、膝蹴りをいれる。


それは見事に顔に命中する。当たった反動で後ろへと飛び、さらに斧を取りだし、追撃のために全力で投合する。


それもしっかりとガモンは避け、またもや距離をとることとなる。


「やっぱやるなぁ、名前は知らねぇけどよ。兄貴、俺らの本気を見せてやろうぜぇ」


「はぁ、あれ嫌なんだけどなぁ。まぁ、相手が相手だし、仕方がないのかなぁ」


「よっしゃ、決まりだ」


ユイはユイで黒神龍へと話しかける。


(ねぇ、あのダモンとかいうのどうすりゃあ倒せるのよ)


『さぁな、知らん。と、突っぱねてもいいのだがな、まぁ、あやつは簡単な話、ここに実体が無いだけだ』


三度目の突進のガモン。


「今度は遠慮しないから」


本気の攻撃。腕が足が切り落とされる。


「あー、痛いなぁ」


ガモンの声ではない。ダモンの声である。


驚いて、ついつい二度見をしてしまう。


「こっちだぁ」


大きく横に振られたこん棒はユイには回避ができない。


辛うじて、黒神龍の鱗を出すという、人間から外れた行為で守ろうとするが威力が大きすぎて、お腹から嫌なおとがする。


「ん?なかなか頑丈だなぁ。もう一発いくか」


吹っ飛んだユイに驚異の速度で近づく。


しかし、ユイも対応をしてないわけではない。


「黒炎」


手には黒い炎。


「!!」


それは突撃してくることを利用され体に命中

する。


「いやぁ、今のはあぶねぇなぁ」


後ろからガモンの声が聞こえる。振り返って確認するが既にガモンは武器を振りかぶっている。


避けられないと察したユイは、大きな大剣で受け止める。


「こっちにもいるんだけどなぁ」


またもや背後から今度はダモンの声。


脇腹に痛みが走る。力が抜けたその一瞬、ガモンの攻撃もユイへと当たることになる。


そんな攻撃をまとめて食らった、ユイは、ふっとび、ゴロゴロと地面を転がる。


二対一とはいえ、完全に劣勢である。


「おいおい、もう降参かよ。確かにこっちは二人だけどよ。そんな簡単に終わりはしない

だろうがよ」


安い挑発。しかし、逆にユイはそんな挑発で現実を受け入れざるを得ない。


「私はまだ、強くない」


「あ?なんか言ったかぁ?まぁ、いいや、そろそろ倒させてもらうぜ」


今度は少し、考える。なぜ、ガモンに当てたはずなのにダモンになっているのか...。


「...分かったかもしれない」


振りかぶられたこん棒を見ながら、ダモンを見る。少し遠いがこちらへと走っては来てる。


こん棒を若干無理矢理受けとめつつ、薙ぎ払う。


ちらっと視線をダモンのいた方へと移すとダモンではなく、ガモンが走っている。


「こっちを見てほしいなぁ」


やはりと言うべきかダモンの短剣がすぐそこまで来ていた。


うまくあしらい、向かってくる、ガモンへと押し出し、ユイは距離をとる。


「やっぱり分かった。あなたたちの能力は...」

ちょっと眠い

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