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召喚された勇者は復讐をする  作者: あめみや
第三章 魔族編
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夜の戦い

遅れました。これからはもうちょっと精進できると思います。

宿を出る。


「アタイに何の用だい?」


「ばれてたんだ?」


「そりゃ、あんな殺気でみられちゃぁね」


そこには、昼間ユイが見ていた人物がいた。


「それで?」


「簡単に言うと...。魔族であるあなたに死んでほしいんだ」


そう言って手始めに蹴りを放つ。


「うん、これはなかなか」


魔族である彼女はそんな不意打ちに片手でしっかりと対応する。


「でもさ、名前も名乗ってないんだけどね?」


「名乗る必要は無いでしょ?」


そんな応答をしつつ、お互いに距離をとる。


「アタイはロア。アンタは?」


「ロアね...。やっぱり名乗る必要は無いわね。あなたは死ぬんだし、なにより名乗りたいとも思わない」


「アタイに勝てると?」


「もちろん」


そう言って、黒神龍の力を引き出す。


ユイの白くなってしまった髪が黒くなる。


「へぇ、ここじゃやりにくいでしょ?町を出ようか?」


「好きな死に場所を選んで」


「アタイは死ぬ気ないんだけどねぇ」


ロアに同意し、町の外へと。


門のところには番人がいたが、ロアが番人に気付かれた瞬間に番人の顔を掴み、キスをする。


すると、驚いたことに番人は崩れ落ち、その場で倒れ込む。


「なにしてんの?早く付いてきぃ」


疑問に思いながらもロアに付いていく。


しばらく歩く。


「ここでなら大丈夫やね」


「さっきのは何だったのかは聞かないでおくわ。今すぐにあなたを殺すのだし」


しかし、その言葉とは裏腹にどちらも動くことはない。


お互いに警戒し、タイミングを伺う。


......


先に動いたのはユイ。


「黒炎」


何もないところから予備動作なしにロアの足元から現れる。


「黒い炎は久しぶりやね。一回みたことがあってぇ助かったわぁ」


現れた炎は燃え広がることなく、

そこにとどまる。


「まだ、次。炎矢、氷矢、雷矢」


色とりどりの矢がユイから放たれる。


「そう簡単には...イタッ?」


ちょっとの痛みを感じた。


だが飛んでくる矢に対応するために気を引き締める。


器用にもロアは飛んでくる矢をかわしたり、叩き落としたりする。


何本かそんなやりとりをする。


「ーーーっ!」


矢がロアにささる。


交わした筈の矢がまるで追跡をする

ようにロアへと。


ロアの動きが鈍くなり、次々と矢が刺さり

続ける。


赤い血が辺りに飛び散る。


「魔族も血は赤いのね...」


「そうやね、知らんかったんか」


後ろからの声に振り向くと少しの傷もないロアの姿が見えた。


慌てて、距離を取るが


「ほな、今度はうちの番」


距離が開いていない。


足が目前へと迫る。かわそうとするが、


「くいっとね」


体が引っ張られる。


引っ張られたせいで体勢が崩れ、防御が出きず、その足をまともにうける。


ロアの攻撃は続く。


蹴られ、みぞおちに拳を受け、距離を取ろうとしても加速される。


「いい加減に、しろっ」


黒神龍の力をさらに引き出し黒い炎を体に纏うようにするが


「遅いけん。そんなんでうちは止められんわぁ」


『おい、ユイ。代われ』


(でも、私が倒さないと、私じゃない

と意味がない)


『知らん。だが、このままだと貴様は死ぬ。悪いがもう少しは楽しませてもらおう』


ユイから黒神龍へと主導権が代わる。


『悪いな、小娘。交代だ』


蹴りを腕で止める。


「動きが変わった?」


『第二回戦といこうか。まぁ、貴様に勝ち目などない。精々、足掻くがいい』


「おもろい、ひとの人の分際でそんなことを魔族に言うなんてな。後悔せぇへんようにな?」

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