03話
俺の状況は限り無く詰みに近い。
ダンジョンマスターとかいうのに希望して成った過去の俺よ、お前は大馬鹿野郎だ。
いや、せめて立地条件とか考えなかったのか?
なんだよ、絶海の孤島って、ダンジョンやっていく気無いじゃないかよ。
説明を聞いたんだよな?
じゃあ、何考えてたんだ?
『現在、この水晶のある洞窟の小部屋をダンジョンの心臓部、コアルームとしています。コアルームはダンジョンポイントを消費することで移動することも可能です』
へいへい、分かったよ。
コアルームが移動できるのね。そんでダンジョンポイントってのがあるのね。
でも問題はそんなことじゃないんだよ。
『それでは、ここまで説明をお聞きいただきありがとうございました。その他詳しいことはお手持ちの“ダンジョンの育て方”をご覧ください。それでは只今より360日でダンジョンオープンとなります。良き異世界ライフお楽しみ下さい!』
あぁ、音声が終わる。
異世界ダンジョンライフが……。
くそぉ、どうしたらいいんだ。
“『ダンジョンマスター就任』の実績を達成しました!
1000DP獲得しました!”
“『ダンジョンを知ろう!』の実績を達成しました!
1000DP獲得しました!”
“『新米ダンジョンマスター』の称号を獲得しました!
500DP 獲得しました!”
“『孤島の主』の称号を獲得しました!
500DP獲得しました! ”
うぉ!?
いっきに情報が来たな。
どうやら実績や称号の獲得でDPが貰えるみたいだな。
ダンジョンツクール系の物語ではこのDPでダンジョンの全てを賄うことが多かったからな、出来れば初期段階から大量に集めたいものだ。
そして、異世界転生といえば、《ステータス》だ。
実績や称号があるんだから《ステータス》あるだろう。
ってことでステータスオープンっと。
《ステータス》
名前:未設定
レベル 1
職業:ダンジョンマスター
HP:100
MP:100
SP:100
攻撃力:100
防御力:100
素早さ:100
スキル
『ダンジョン操作』
称号
『新米ダンジョンマスター』
『孤島の主』
所持DP:5000
オール100か……。
高いんだか低いんだか分からんな……。
レベル1でこれなんだから、高いということはないだろう。
むしろ、平均的な分、弱いと言える。
まぁ俺はダンジョンマスター、言わば社長のようなもの。
戦うのは召喚したりダンジョンに巣食っていたりするモンスターである筈だ。
俺の《ステータス》が高かろうが低かろうがどっちでもいい。俺は奥に引っ込んで指示を出していれば良いのだから。
さぁ、その為にも、まずはDPで何ができるか見ていこうかね。