26話
進化可能リストを見ながら、ドラゴンの死骸もチェック。
ドラゴンと言えばその体は高級素材の塊、ウロコ一枚、血液一滴でさえ使用できる無駄なき生き物であるはず。
ただ残念ながら俺には活用法が分からん。分からないときは素直に人に聞くのです。
「コアさん、ドラゴンはどうしたらいいと思う?」
「一般的に肉は食用、血や内臓は触媒や錬金術の材料、骨や角
は武器や装飾品、皮やウロコは衣服や防具といった所ですね」
流石のコアぺディア、なんでも分かるぜ。
でもやっぱり今の俺たちが活用できる方法はあまり無いんだよなぁ。かといって腐らせるのも絶対に嫌だし。
「では思いきって配下のモンスターに与えるのはどうでしょう?」
「ん? どういうこと?」
俺らが加工できないのに、配下モンスター達が出来るわけないでしょうよ。
あいつら、ちょっと魔力持ってるだけの普通のタコとかカニだよ?
「ドラゴンの素材は魔力を多く含みます。それ配下モンスターに食べさせればより強く進化が出来るでしょう」
何それ素敵やん。
他の活用方法が現実的でない以上、それしかできないとも言えるけど。
「じゃあ、内臓系はタコ、皮やウロコはカニ、肉は貝と魚たちにやろう。流れた血は海藻達が吸うだろ、ダンジョン外には漏らさないように気を付けて。翼膜と骨は回収で」
「解体はどうなさいますか?」
「んー、俺は出来ないよ、やり方分からん」
「最初から期待していないですから」
コアさん、擬人化してからちょっとキツくない?
俺のこと長時間説教したのそうだけどさ、なんだか人が変わったみたいというか……。
「擬人化のデメリットの一つですね。感情が強く出始めているのでしょう」
「嬉しいような悲しいような……」
「どうでもいいことです。それと、ドラゴンの肉ですが、クラム系、フィッシュ系モンスター達では取り分が多くなりすぎるでしょう。食用にもなりますので後で適量を切り出しておきます」
「よろしく頼むわ。モンスター達がドラゴンを食い終わるまで、俺は寝る。『新生活応援セット・上』を買っといたから、コアさんも疲れたら寝ていいからね」
「また無駄遣いを……」
「無駄じゃないよ。コアさんが満足に休めなくて倒れたら俺が困る。引いてはダンジョン全体が困る。だから、必要経費」
1000ポイントで購入出来る普通の『新生活応援セット』と違い、『新生活応援セット・上』は倍の2000ポイント!
ベッドがふかふかにグレードアップし、トイレも謎のウォッシュレット付き水洗式、食事もバラエティーに富んだ乾物祭りに、調味料が沢山付いてくるのだ。火種もマッチじゃない。魔力式チャッ○マンになっている。
俺がウォッシュレット付き水洗式トイレが使いたかったから、これは俺のためでもあるんですよ。
残りDPは15450ポイント。
まぁまだ余裕だよな。
じゃあ寝ますんでね。あと宜しく。
マスターはドラゴンと追いかけっこしてもうクタクタなんだよ。
寝ようと思っていたらコアさん擬人化騒動が起こってしまったからね。
嘘みたいだろ、まだ二日目なんだぜ、これ。
一日が濃密すぎるわ。
これじゃあ体が持たないっつうの。




